接点
未優は、母理恵と共に、若菜を診て貰う病院に・・そこが、磯川総合病院であるとは、思いもよらなかった。前院長*磯川則也は既に没しているが、その子磯崎健也は、この病院の現院長を勤めていて、精神内科も非常に充実していた。
*愛清会グループは、沢木グループとも互いに資本参入している間柄である。つまり、双方を加えると、既に年商は軽く1兆円を超える企業群として、*HZK㈱と肩を並べる企業体を構成しているのであった。或る意味、*KS食研㈱、HZK㈱より、こちらの沢木グループの方が、既に大きいのかも知れない・・。
磯崎院長と談笑しながら、若菜の状態を説明しながら、既にかなりの詳細を未優は把握していて、むしろ、理恵より若菜の事を理解しているのでは無いかと思える程だった。
驚く理恵の横で、
「分かりました。相当なショックを受けたと思われるでしょうが、心因性の病は一足飛びに治癒出来るものではありません。お母さん、若菜ちゃんの幼少時代に何か強いショックがあったかも知れません・・お感じになる事はありませんでしたか?」
「え!・・いえ・・そう言われましても・・」
理恵と若菜が、少し前まで形式だけの親子関係だった事は、未優も理解している。
*白い雲 隻眼の竜 閃きの中で *修二の青春 *閃きの中で




