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若菜の海  作者: 白木
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衝撃!

 隠し通せない・・この鋭い三木未優に対して、菊野は自分の立場を話すのだった。自分が話をしなくても、恐らく須崎美弥に聞けば、そんな事柄は分かるに違いないのだ。

 未優は理解した。それならば、実の生みの母親としての心情は、痛い程理解が出来よう。しかし、今の親子関係の様子を見る限り、既にそこへ菊野が割り込む余地は、無いように思えた。菊野には、未優独特の話し方は冷たいように聞こえるかも分からないが、これ以上立ち入らぬ事だと明言したのである。それは、以前の佐伯家の関係であったなら、割り込む余地もあっただろうが・・しかし、ここで未優は、佐伯若菜の心因性の病気がどこにあるのか、その原点があるように思えてならなかった。

 ここまで関わるのは、未優としては滅多に無い事だが、何故か、若菜と言う少女が、今は立派に成人し、活躍している童話作家『ゆう』こと、*佐々木由香理にダブって感じたのである。 

 この日発表されたのは、外国人留学生の過激イスラムの学生達が計画した、爆破計画だったと発表された事だった。大学が、中近東圏に大規模な野菜農場を作る計画で、アメリカ政府の要請でプロジェクトが進んでいた事に対する、テロであったと言う事が、連日全世界のマスコミによって報道される事になる。

 この凄惨な現場を見て、退学する学生や、心因性の病気PTSDで入院している者、通院している者も多く、若菜もその一人だった。未優はしかし、その原因は、もっと過去にあると思っている。その主原因を取り除く事。それが、明るい大学生活を、やっと始めたばかりの若菜に、取り戻してあげようと思うのだった。


*現、山下由香里=閃きの中で

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