衝撃!
「少し、お話しましょうか・・何故貴女が、直接その部屋に行けないのかも事情がお有りのようだし、私も既にその件では関わってしまいましたからね。須崎美弥さん、佐伯理恵さんの何か隠されているような部分も、もう少し知りたかったので・・」
「え・・・」
未優の眼には、故沢木 純が存在する。何事ももはや隠すこと等出来はしないのだ。
近くの喫茶店に2人は入り、一番奥の4人掛けのテーブルの対面に座った。
「あの・・私は以前根室で、「菊野」と言う小料理店を営んでまして、今は、この板橋区でやはり同じく「菊乃」の小料理屋を営んでおります菊野と申します。須崎さんとはお付き合いが御座います」
「そうですか・・㈱RECとは懇意だと言う事ですが、では佐伯若菜さんとはどう言った?」
「佐伯海産㈱の現会長佐伯さんとは、長いお付き合いですから・・」
「そう言う事ですか、なら、マスコミが大勢居て入り辛い環境だったかも知れませんけど、今回の騒動は、その場に直面していた学生達を、マスコミが何か情報を得ようとして動いているのに過ぎません。よって、佐伯若菜さんはそのターゲットなんかでは無く、マスコミにとっては、少しでも当日の情報を得たいと言う単なる取材に過ぎません。それが長期間続く事も無いものです。ですので、菊野さんが、若菜さんを訪問しなかった理由、いえ、訪問出来ない理由があるのでは?と言うのが私の感じた事です」




