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衝撃!
「そんなの、憲法解釈の議論の話じゃ無いか。本当に何なんだよ、あんたは・・」
一人の記者が、噛み付いた。
「いいえ、貴方個人と話するより、もしするならば、私は貴社の会長と直接お話をしますわ」
にこっとして言う未優に、
「あ!あんた・・ひょっとして沢木グループの?」
一人が言った。
「ああ!・・三木未優さん?時々TVに出てる、あの弁護士さんの」
「まあ、そうなんだけど、お願いね。病気の方が居るのよ、そんな取材よりもっと大事な事が午後から発表されるわよ。目黒区あたりの・・」
記者は、慌てて携帯を本社に繋ぐと、そのタイミングは実にぴったりだった。ある情報が発表されそうだと、記者達は解散して行った。その未優は再び、先ほどの女性を見た。未優を見ると、帰ろうとする。
「あの・・」
未優が声を掛けた。




