第2部 勃発
「社長、私は雑談と申し上げているじゃ無いですか。今日は、役員の全員も揃って無いし、何の会合なんだと、私も忙しい中出席すれば、突然の私への九州支社行きのご提示、つまり、黒田社長には大変失礼ですが、著しく営業成績を低下させている、ご自分担当の九州支社を私に責任転嫁させようと言われるのでしょうか?低下している原因は、社長・・貴方自身の責任をまず、どう取られるのかもお聞きした上で、正式の役員会に諮られれば、受諾もあり得ると思いますが、いかがですか?それは、やはり雑談で真に受ける話なんでしょうかねえ・・まあ、その前に、さあ!答えろよ、丸井君!」
「おい!須崎君!幾らなんでもそれは言いすぎだろう!」
栗源が怒鳴った。屋鍋が須崎を援護、肯定した。
「まあまあ、丸井君の話を聞いてからにしましょう。早く答えろよ。数字なんて君が暗誦出来て当たり前の事なんだから、例えここに資料が無くてもね。今日のまさしく議題になる話だ。君に資料が無いと言うのもおかしな話さ、なあ?」
黒田の顔、栗源の顔色が変わった。屋鍋は、乗った!この瞬間彼の身替りの早さ、又しても須崎に寝返ったのである。これは決定的な証拠を須崎は握っているのだと確信したのであった。
「は・・はい・・ソーセージ肉に100%加工しております」




