表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
若菜の海  作者: 白木
20/399

変化

「したから・・俺には、もしそれが北海道支社からこの根室営業所にも通達して来るんなら、悪意にしか思えないんだ。それも紙切れ一枚で、木下所長は支社の会議にも呼ばれて居ないのにさあ・・須崎副所長・・何か、所長に恨まれる事でも?」

「いや・いやいや。全く身に覚えも無いし、けど、俺は勤め人である以上ノルマがあるのが当然だと思ってるし、仕事だと思ってるから・・そのままこの前の会議でも言ったまでだよ」


 進藤が首を又振る。


「今までの本社の営業なら、それはあるかも知れない。でもここは掃き溜め・・根室営業所の人間は皆思ってるんだあ。だから、ノルマが達成出来なくても、何等今と変わりないと思うんだ・・これまで通りと言うのが自分達の一致した意見。つまり所長は、須崎さんに現実を身を持って知ろ、と言う意味で言ったんでは?」


 複雑な表情をしながら須崎は、再び営業所に戻った。渉外係の甲斐も紀伊も、今まで通りの自分の職務をするだけで、一切営業活動をする様子も無かった。ただ・・この本社からの通達は、単なる儀礼だとは須崎は思って居なかった。山岡は自分の担当エリアに顔を出すだけで、一切新規開拓等頭に無い様子。こんな感じの営業所の空気で、赴任早々の須崎に、何か打開策など見えそうも無かった。寮にそのまま帰るのも憂鬱で、須崎は町外れにある一軒の小料理屋に立ち寄った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ