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現場
「はは・・当グループも縁故とか、身内とか色々言う者は居りますきんど、外から見るのと中から見るのとは違います。同時に我々は、やはり人を観察し、見抜く力が要求されるんですよね。少し年配の方に生意気を申しましたが・・」
「あはは・いやいや。その通りです。妻鳥オーナー、私の眼は曇っていないつもりです。故*沢木 純氏が残された遺訓や、組織は、ご立派に継承されて、尚且つ、成長戦略を持って、副オーナーや、沢木さんの長女 環さんや、役員達が守ってらっしゃる。何時、我々が呑み込まれるかも知れない危機感を持っておりますから」
「何を仰る・・わはははは」
又、*KS食研㈱甲斐田会長も健在だった。この加工品には即乗って来た。須崎は、これ以上無い人脈と、既に次期社長と呼ばれる実績を手にしたのである。
上からだけでは見えない、現場主義・・それを貫く須崎の泥臭いかも知れないが、人との交流は、いつしかライバルを蹴落とし、須崎を知らずのうちに最もTOPに近い男に成長させていたのであった。
*閃きの中で 清治の能力




