現場
「はは・・HZK㈱の歴代空手ルートである、故前原雄一郎会長と、HZK㈱佐久間会長と顧問の立場で懇意ですきんね。須崎支社長は、恐らくHZK㈱の㈱RECの日大ルートもあって、㈱RECに入社した筈ですよ。数年に一度、何人か採用されているでしょう。じゃきん日大空手部出身者は少のう無い筈です。ただし、キャプテンしか採用せんと言う事やきん、㈱RECには人数はようけは居らんかな・・須崎支社長さんは、当然空手部キャプテンだったんじゃわね・・」
「ええっ!」
美弥は余りの展開に驚いた。でも、ボクシングをやっていたとも聞いているが・・
この偶然の出会いは、HZK㈱、沢木グループ㈱をも結びつけた。それは、黒田をして、須崎はとても自分ではコントロール下に置けない男だと身震いさせたのである。
栗源は、屋鍋に青い顔で言った。
「やなさん・・とても須崎支社長の人脈には勝てませんよ。黒田社長さえ手を出せない凄いコネクションを持ってますよ」
「下手に動かなくて良かった・・我々どころか、沢木グループに飲み込まれ、HZK㈱にも吸収される所だったよな・・。もう既に販売ルートまで確定した。あっと言う間の事業展開になったよ。これから㈱RECの本社機能すら北海道に移転すると言う話になるかも知れないよね」
「本当に・・何で黒田社長が須崎さんを抜擢したのかも、これで分かりました。創業者の勇一郎会長の押しと、HZK㈱佐久間会長のコネクションとは・・」




