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若菜の海  作者: 白木
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奇策

「何!大手食品メーカーが、畜産農園を幾つも買収しているだって!」


 須崎が、この報告を部門長の脇から知らされたのは、もう厳冬の事であった。


「はい、山野乳業が既に自社直営農園として5つと、又契約農園として相当数の農園と契約を結び始めています」


 大手のやりそうな事だ、㈱RECに市場を荒らされるのを自社ブランドの維持の為に、守ろうとする。彼らにとっては、目の前のハエでしか無い企業との競合より、自社の囲い込みを強化して来たのだ。大資本には正攻法では到底勝てない。 

 ここで須崎は、REC食品㈱の前原君成を、北海道支社に呼んでいた。屋鍋副支社長も同席の上で。君成は、かなり変貌していた。以前のようなボンボンの顔立ちでは無かった。郁子夫人が、相当この短期間で自分のあるべき姿、TOPに立つべき姿を教えて来たかが分かる。もともと非常に聡明な男だ。創業家の品格もある。


「ご足労頂きました・・」


 須崎は、前社長である君成に頭を下げた。創業家に対する素直な気持ちだった。少ししか頭を下げず、戸惑った様子の屋鍋とは、対応が全く違っている。

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