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若菜の海  作者: 白木
141/399

信頼

「改めて、栄水産と、佐伯海産の合併を考えて欲しいと?」

「ええ・・株は返上します。もともと、北海道における海産物加工食品としての位置を持とうと言う事でしたから」

「成る程・・REC食品㈱から手を引きたいと?」

「はい、有名無実となった、形だけの社長より、君成は未だ若いですし、将来性もあります。亡き夫の為にも私は一人前に育てて行きたいのです」


 嘘は微塵も無いようだった。創業家としてのプライドはあるだろう。しかし、今や黒田体制において、創業家とは形ばかりのもの、関連会社の社主でしか無い訳だ。


「君成が社長の時には、須崎さんの力量を見抜く力も無くて、貴方は不遇に置かれたでしょう。こんな事をお願いする筋では無いと思いますが、佐伯さんと深いご親交のある方ですから、恥を忍んでお伺いに来ました」

「どうか・・私を過大評価しないで下さい。私は、今も何の力も才能も無い人間です。奥様のお気持ちは良く分かりました。しかし、今の状況をどう考えて居られるでしょうか?㈱RECの五部門の事業主体は、既にこの数ヶ月で大きく変わろうとしています。つまり、加工食品部門は、5部門の中で3番目です。必ずしもこの加工食品部門が、以前のような花形部署とはならないと思います。逆に伸びて来たのはやはり海産物部門です。REC食品㈱、REC食産㈱の合併とは、再び海産物部門での統合を望まれると言う事でしょうか?」

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