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信頼
「ああ・・道のりは厳しいけど、それがこの㈱RECでの俺の存在意義。黒田社長とはその内激突するかも知れないけどね」
「頑張って」
美弥は須崎の胸に・・
そして、須崎が主催した㈱REC根室営業所のパーティーに、佐伯一家が顔を見せている。菊野はやはり固辞した。その事情が分かる美弥は、そのパーティー会場で、積極的に若菜に声を掛け、あっと言う間に若菜とは心を通じあっていた。理恵が、複雑そうな視線を時折送るが、今度は美弥にとって差し出がましい間柄では無くなった。
「今日は有り難う御座います」
美弥が、理恵に声を掛けた。理恵の視線に気づいていない彼女では無かった。
「おめでとう御座います。須崎さんは、信頼出来る方ですから美弥さんもお幸せに」
理恵が言うと、
「お願いがあるんです」
「はい?」




