決断
「まあ・・分かると思うよ、そのうちに。須崎君、君は㈱RECをどう変えたい?今の君は、変えれる立場に立ったんだよ。それには、まず北海道支社からだろうし、それにREC食品㈱とは必ずしも敵対する必要も無いと思うがね。だって、子会社である事に変わりは無い訳だし、前々社長婦人は女性だ。馬鹿ボンも少しは大人になったとは言え、そんな事で㈱REC㈱の屋台骨は動かんさ。それより逆手に取る位の器量が無きゃ、屋鍋君にすぐ取って変わられるよ。彼ならやるさ。その位の力量があると黒田社長も、私も見ている。君、負けるなよ、彼には。ははは」
玉山の突然の解雇が伝わり、北海道支社会議が、黒田社長を招いて開かれた。須崎が支社長になる人事も発表。僅か須崎が根室営業所に飛ばされて1年未満の事である。㈱RECで最も若い部長格となった訳である。それも部長の最上位に立った。
「では・・玉山君の後を須崎君に任せる人事と、屋鍋副支社長人事は了解して貰ったと思う。各営業所長の異動も、若干あったが、ここで須崎支社長の抱負を伺いたい」
「は・・」
既に前夜黒田社長に、須崎の北海道支社の新体制について企画書が提出され、手直し、打ち合わせは完了していた。




