接点
須崎が、屋鍋と衝突した。それは敵愾心剥きだしで、異常とも言える須崎への反発があったからだ。須崎は、栄海産との取引を分化して他社と競合し、譲り合う部分も必要だと、提案したからだ。玉山に、激しく屋鍋は詰め寄っていた。
「まあ、まあ・・しかしな、屋鍋君。須崎副支社長の言う事も一理ある。今の北海道戦争と言う状況は、必ずしも我が社にとって利益とはならない。暗黙の譲り合い、棲み分けと言うのもあった業界だからね」
少し玉山のトーンが変わっていた。
「しかし!それは、何時まで経ってもこの㈱RECが、現状維持の精神で、君成社長時代と変わらないじゃ無いですか!方針と違うじゃ無いですか!須崎副支社長の言う事は逆行ですよ、今の方針からしても」
「まあまあ・・それも君に一理がある。じゃあ・・一席設けるから、もう少しチームワークなんだから、意思疎通を欠いてもいけない。営業所長会議兼、この所の慰労会でもやろうじゃないか」
屋鍋が、非常に強い須崎に対する敵愾心を露にして来た。もともと組織に対する下工作とか屋鍋のようにアンテナを張り巡らせ、自分の仲間を増やして行くような社交性などは希薄な須崎だ。全て直球勝負でここまで来た。だから、今の営業所地図で言えば、屋鍋派は急速に拡大しつつあったのだ。玉山は、どちらが黒田体制で使える男なのか、今は眺めている。この様子も、黒田社長には当然届いている。




