表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
若菜の海  作者: 白木
100/399

帰還

「家に戻ったら、貴女の性根を叩き直してあげるわ。良いわね」

「おいおい・・理恵。そんなに厳しく言うもんじゃ・・」


 佐伯は、理恵に言うが、理恵の顔が歪んだ。


「だって・・だってお義父さん・・私がどんな思いでこの3年間・・」


 泣き崩れる感情を激した理恵に、佐伯も、


「分かった、分かった。もう少しの辛抱だ。色んな事は、又ゆっくり話し合おうじゃ無いか」


 理恵は知っている。この若菜の父親と母親を・・だからこそ、この血縁である若菜に対して、幼少の頃から虐待をして来た過去があったのだが・・それは表面に出る事無く、ここまで来ていた。その感情の矛先が若菜に向かう事を佐伯氏は不憫と思い、しかし、理恵の気持ちも理解出来た。若菜は母親の理恵には、懐かない娘であった。須崎はある程度この家の事情を飲み込めつつあった。しかし、あくまで部外者である。彼には、そこまで立ち入る必然性など全く無いのである。


 溝は埋りそうにない。しかし、若菜が息子夫婦の子であると言う事、そして若菜にとって多感な少女時代。感情の行き先は深かった・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ