1章ー32話「ジゲラの作戦会議‐B」
‐魔界
ジゲラ「過去に行く…そんなことしている場合では!」
ヴィヴァ「…エヴォルも面白いことを言う奴ですね」
ジゲラ「!…ヴィヴァ様?」
ヴィヴァ「昔、魔神たちが小さいころの世界にあなたを連れて行きましょう」
ジゲラ「…どういうことです?」
ヴィヴァ「詳しくは…私の正反対。白仮面ヴィオ…双子の弟に聞くといいです。ここから南西の屋敷に行くといいでしょう」
ジゲラ「わ、わかりました」
ヴィヴァ「気を付けるのです。ヴィオは私よりも恐ろしい…」
‐ヴィオの屋敷
ガンソ「…?ようこそ。申し訳ありませんがどちら様…?」
ジゲラ「えっと。ヴィヴァ様に言われここへ…」
ヴィオ「ふーん。君がジゲラ。上級魔物四幹部の一人でエヴォルに過去に行くように仕向けられ…僕のところに来たと…。いや、兄貴に言われてって言ってたから全部兄貴の指示かな。まぁ、結果的に過去に行くためには僕の屋敷に来る必要があるけど」
ガンソ「ヴィオ様!…珍しいですね。自室から出ていらっしゃるなんて」
ヴィオ「兄貴がジゲラが来るから出迎えろと…うるさいからね。兄貴にはむかうとめんどくさいから」
ジゲラ「…ヴィオ様、ところで…過去に行くことができるんですか?」
ヴィオ「僕にできないことはないよ。過去と未来を繋ぐことは僕にとっては朝飯前だからね」
ジゲラ「…すごいですね」
ヴィオ「兄貴から、シュン達が小さいころに飛ばせって言われたんだよね。よし、この年かな。さて、最終準備をするよ。自室に来て」
ガンソ「では、私は中庭にいます。御用があれば…」
ジゲラ「ありがとうございます」
‐ヴィオの屋敷 ヴィオ自室
ヴィオ「これは僕の開発したタイムグルグルマシン…略して【T・G・M】未来にも過去にもあと言う間にワープしてしまう優れものだよ。欠点がパワー不足になりやすい事…一回ワープしたらもう一度ワープする為には現地で燃料となる“エコロジア・ストーン”が必要なんだ。戻ってくるためには現地で集めてほしい。それと万が一事故があった場合…何者かにやられて死んだ場合は自動的にマシンが戻ってくるシステムとなるけど…遺体は残念だけど現地に置き去りになってしまう。悪いけども、そこは理解しておいてね。まぁ、上級魔物四幹部なら死にはしないでしょ」
ジゲラ「…俺は仲間の仇をとりたいんだ!…なのにエヴォル様たちはなぜ、過去にいきたがせるんだ?」
ヴィオ「…ふーん。知らないの。でも、今、君が知る必要はないよ。クァルファラやミレンス達は死後魂を兄貴が何かしてたのは見たよ。もしかしたら…そんなことはないかもしれないけど。過去に…いや、やめておこう。兄貴に怒られたら仕方ないね。さぁ、早く準備をして」
ジゲラ「…これでいいんですか?」
ヴィオ「じゃ、過去でのミッションを伝えるよ。一つは…“エコロジア・ストーン”を集めマシンで現在まで転送すること。もう一つは…過去にいた神である…えーっと名前は女神アレスを倒すこと。現在の女神セレスの母親にあたる神…。セレスは僕たちにとって邪魔な存在。ただ、今のあいつを倒すことはできない。過去にいた母親。女神アレスが弱体化している時期がチャンスだよ。あいつを消せば、セレスが居なくなるってわけさ。それがエヴォル達の目的…だと思うよ」
ジゲラ「なら、わかりました。行ってきます!」
‐ヒュンッ…そしてジゲラは消えた
ヴィオ「表の目的…だけどね。これは楽しみだ。さて、見せてもらおう護人・ジゲラ。幼きシュン達を守れるか…」