1章ー31話「可憐に舞う花びらの罠」
‐港町オーヴァ
ラッシュ「…これはひどい」
ゴイル「確かに廃村…と言われても仕方ないくらいだな…」
ボンレス「…グハッ…。ここまでか…」
ラッシュ「…!ボンレス?」
ボンレス「ラッシュ…ゴイル…来ると思ったぞ」
ゴイル「一体どうしてお前が?」
ボンレス「コーヴァスの町長とアイリスと共に…ここへ来たのだが…」
???「ホホホ…。逃がしはしないわ!今度こそ息の根を止める!」
ボンレス「…あいつが…」
ラッシュ「あいつは…!!」
ゴイル「華人・ミレンス…だと?」
ミレンス「ラッシュ。久しぶりだな。そこの下級魔物も」
ラッシュ「なんで、お前が?」
ミレンス「魔神シュン様に頼まれ、お前を消しに来ただけの事さ。オーホホ…以前は邪魔された復讐…と言うこともありますわ」
ラッシュ「お前がここを廃村に追い込んだ原因か!」
ミレンス「まさか、こんな港町に用はないわ」
ゴイル「…お宝を前に罠にかかり恥をかいたから復讐か…」
ミレンス「!…この下級魔物の分際で生意気なことを!」
ボンレス「気をつけろ。こいつは一人のようで一人じゃない…」
ミレンス「可憐に舞う花びらに…お前は歯が立たなかった」
ボンレス「…」
ミレンス「とどめ!」
ラッシュ「く…喰らえ!」
‐ラッシュの放った魔力は火を帯びていた
ミレンス「あ…あっつ!…何てことするのよ!」
ラッシュ「今のは…」
ゴイル「火の小魔法だな。メラだ」
ラッシュ「メラ…」
ゴイル「少しの冒険で二つも魔法を覚えるとは…なかなかだなラッシュ」
ラッシュ「ありがとう、でも…」
ミレンス「いいわ。お前たちから殺すだけの事!」
ラッシュ「くるよ!」
ゴイル「おう」
ミレンス「‐千紫万紅!‐美しい花びらに惑わされよ!」
ラッシュ「うわっ!なんだ、この花びら!」
ゴイル「クンクン…惑わす…なるほどそういうことか…」
ラッシュ「な、なんだか、きれいで戦う気が…」
ゴイル「ラッシュ、目を覚ませ!」
パシッ
ラッシュ「痛い!…いったいどうなったんだろう…」
ゴイル「あの花弁自体に惑わさられるんじゃないんだ。花びらに催眠作用の粉が塗ってありその粉の匂いをずっと嗅いでるとだんだんミレンスの惑わしにあってしまうんだ」
ミレンス「さすが…嗅覚だけはいいな。この粉は…」
‐回想
シュン「ミレンス。この粉を使え」
ミレンス「この粉はなんです?」
シュン「幻想を生み出す…匂いを発しずっと匂いを嗅いでいると幻にとらわれお前の言うことを聞くだろう。ただ、嗅覚がいい奴には向いていないかもしれん」
ミレンス「逆に効果的なのでは?」
シュン「この粉の弱点として鼻がいいものには作用しない特性があるんだ。微量の粉の匂いさえすえれば問題ないが大量にすってしまうと効果は逆に薄れてしまう」
ミレンス「なるほど…わかりましたわ」
シュン「どう使うかはお前に任せる。では。任せた」
ミレンス「お任せあれ」
‐現在
ミレンス「早くも見破られるとは…困ったものね。時間稼ぎもままならないわ」
ラッシュ「でも、攻撃手段もこっちの方がない」
ミレンス「えぇ、そのようね」
アイリス「今よ!」
ボンレス「おう!」
‐ボンレスの超猛突進 … ミレンスはずっこけた
ミレンス「!!!!」
ラッシュ「いまだ!」
‐ラッシュのメラ … 弱点属性をついた ミレンスに80ダメージ
‐ゴイルのギラマ … ミレンスに102ダメージ
(ギラマ…ギラの一個上の魔法)
ミレンス「くー…何てこと!」
ビーバン「ラッシュ!危ないぞ!」
ミレンス「な、何をするつもり!」
‐ビーバンはミレンスにオイルをかけ…
ミレンス「ちょ、やめろ!!」
‐ミレンスの声が男のだみ声になった
ゴイル「おいおい、本性が出てるぞ」
ミレンス「そんなこたぁ、関係ない!これは、オイルじゃないか」
ビーバン「オロット今じゃ!」
オロット「おう」
‐オロットはミレンスに小魔法メラを浴びせた…その瞬間炎でミレンスは包まれた
ミレンス「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああ」
ラッシュ「炎で燃やす…か。残酷だけど、あいつを倒すためには仕方ないか」
アイリス「実は…あいつ自分で弱点を言ってたの」
ゴイル「アイリスじゃないか!…って、確かさっきボンレスが言ってたか」
‐回想
ミレンス「私を倒しても…次の私がいる。お前たちに私を完全に倒せまい」
‐現在
アイリス「ってね」
オロット「君が。噂の」
ラッシュ「え?」
ビーバン「この村の町長のオロットじゃ」
ラッシュ「ラッシュです。こちらがゴイル」
オロット「助けてくれ!ラッシュ君」
ラッシュ「え?え?」
オロット「私の息子が!」
ラッシュ「…いったいどうしたんですか?」
???「ミレンスを完全に倒しても無駄だ。あの人間は私の栄養になった。貴様らも。。。私の栄養になるがいい!」
オロット「お前はっ!」
ラッシュ「なんだあれ!」