1章ー25話「魔物の幻導師」
‐アーリー村 満月の晩 村長宅
ソンブン「………」
ガリア「邪魔者が入ったが…今月も満月の晩が来た…。神聖の儀を始めるか…」
ソンブン「……」
ガリア「しかし…私の作り出したものは傑作じゃな。村長とやら…本物は今頃…地下で永久に眠り続けるか…」
ラッシュ「村長さんー!いますか!」
ガリア「…ッッ!」
ゴイル「ガリアさん、お願いがあるんだけど…ってあれ?あなたが村長さん?」
ソンブン「…………」
ラッシュ「あれ?村長?」
ガリア「ゴホッゴホッ…んん…」
ソンブン「すまんすまん…考え事を。ワシが村長だ。ソンブンと言う。よろしく頼む」
ゴイル「でも、昨日泊まったのに…なんでいなかったんですか?」
ガリア「夫は昨日は地下で石化した2人を見ていました…」
ラッシュ「ジャスさんとディオさんですね」
ソンブン「…そうじゃよ。満月の晩に石化するんだ…」
ラッシュ「その二人…見せてもらえませんか?」
ガリア「だめじゃよ。関係者以外立ち入り禁止じゃ」
ゴイル「な、なんでだよ?」
ソンブン「…見世物じゃないからの」
ラッシュ「でも…もしかしたら魔物の仕業かも…昔、そんなことがあったからさ」
ガリア「魔物なんてこの世にいりゃせん」
ゴイル「でも、俺は魔物だぜ?」
ガリア「ウッ…」
ラッシュ「村長…お願いです!魔物の仕業かもしれないんです!下手したら今日…また犠牲者が…」
ソンブン「……………ADDDDDDDDDDDDDDDDDDD.......」
ラッシュ「!?」
ガリア「…あわわわ…」
ゴイル「なんだ?」
ソンブン「WWWWWWWWWWWWWWWWWWWW」
‐ソンブン?は体中から煙を発し爆発した
ラッシュ「村長!?」
ガリア「…あわわ…」
ゴイル「一体どういうことだ?」
ガリア「…クックック。勘が鋭いな人間のくせに…」
ゴイル「?本性を現したか?」
ガリア「あぁ、いいだろう。ワシの本性を…見て驚くがいい」
‐ガリアは姿を変え老婆のような姿に変わった…
???「クックク…最高だ。今日は満月の時…ワシの正体を聞いて驚け。ワシは幻導師タスティア。この村でワシが人間を石に変えているのじゃ」
ラッシュ「やっぱり」
タスティア「…ソンブンとガリアはワシが地下に封印したんじゃ。これも…ヴィヴァ様の目標の為…ワシはこの村…一番魔物が近寄らない。ワシの魔力の強さで選ばれたわけじゃ。まぁお前らが来なければ全員石化して終わるはずだったんだ」
ラッシュ「やっぱり…でも。なぜ満月の晩に?」
タスティア「占い師のガリアがワシに変な魔法をかけたんだ。クックック…。おかげで封印するだけで魔力が消費されちまう…。だがワシは満月の力によりこうやって魔力が溢れるんだよ。魔力覚醒して本来の姿に戻れる。これで…あいつらを石化にしたんだよ!」
ゴイル「何のために?」
タスティア「いずれ…ばれるのを恐れてな…。若い奴らから石化し身動きをとれないようにしてやったのさ」
ラッシュ「なんてやつ」
タスティア「3回目の満月の晩にワシは本当の力を取り戻せる…それが今日だ」
ゴイル「ってことは…」
タスティア「今日ですべて終わらせるつもりだったんだよ!なのに邪魔をするとはな…許せん。ここで死ぬさだめじゃ」