1章ー17話「怪盗コーヴァスの財宝」
‐地下渓谷
ボンレス「この地下渓谷はお前ら人間に好き勝手させん」
ラッシュ「違う!僕たちはクローバーの間のボスを倒して鍵を…」
ボンレス「フン。クローバーの間のボスは俺だ」
ゴイル「なら、ちょうどいい。お前を倒してやるよ」
ボンレス「おもしろいことを言う奴だ」
ラッシュ「さ、今のうちにアイリスさん逃げてて」
アイリス「はい。お願いします」
ボンレス「女は逃げるか。まぁいい。女なんぞ弱い生き物」
ラッシュ「そんなこと言ってられるのも今のうちですよ」
ボンレス「本当に愉快な奴だ」
アイリス「…いつもいつも、戦いはラッシュさんやゴイルさんに任せきり。それじゃだめだよね…私も何かしなきゃ…ハートのm…」
ミレンス「あらあら…かわいい御嬢さんがこんなところにいたら危ないわよ。あのボンレスとか言う牛みたいな化け物は爆弾魔よ。こんなところにいたら爆風で死ぬわ」
アイリス「……」
ミレンス「おとなしくしないとお爺様が死ぬわよ」
アイリス「んー…んんん!!」
ミレンス「ウフフ…さ、こっちへ来なさい」
‐海底洞窟 ハートの間
ショウ「…それでお嬢さんだけ連れてきたと」
ミレンス「計画はうまくいったわ。あとはボンレスが奴らを倒してくれればいいのだけど…」
ショウ「そう、うまくいくものか…いけばいいんだけどな」
ミレンス「さ、ショウ様。鍵はすべてそろいましたわ」
ショウ「クローバーの鍵は?」
ミレンス「ボンレスの奴気づかなかったわね…」
ショウ「スペード、ダイヤの鍵は…お嬢さんが?」
ミレンス「えぇ…だからすべて準備は整ったわ」
アイリス「…お、おじいちゃ…ん?」
ビーバン「……」
アイリス「…植物状態…か。私もそうなっちゃうのかな。変に動かなきゃよかったのかも…」
ビーバン「……」
アイリス「…私もこんな風になっちゃうのかな」
ミレンス「…この奥には財宝が…」
ショウ「では、鍵を」
ミレンス「今、揃えし3の鍵。ハートの扉よ割れ主君を通したまえ」
‐ゴゴゴゴゴ……
ショウ「…素晴らしい。この奥に財宝が…」
ミレンス「では、見にいきましょう」
ショウ「…!ミレンス殿!危ない!」
ミレンス「え?」
‐ガシャーンと音と共にミレンス、ショウの頭上から檻が落ちてきた
ミレンス「…なんてこと?」
ショウ「…怪盗コーヴァスの最後の罠だったのですね…」
ミレンス「納得してないで、脱出方法を探りましょう?」
ショウ「無駄…ですよ。シュンの能力がなければこの檻から抜け出せません」
ミレンス「ショウ様の力で檻を破壊すればいいのでは?」
ショウ「ミレンス殿、冷静になって周りを見てください。檻から抜け出すと周りから毒矢が飛んでくる仕掛けのようです。我々、不死や毒の効かない魔物じゃない限り死ぬ…」
ミレンス「…財宝に目がくらみすぎましたわ」
ショウ「シュンに助けを…してみます。一応…」
アイリス「……」
ビーバン「ア…アイリス…」
アイリス「おじいちゃん!?」
ビーバン「…ミレンスの蔓が緩んでる今。…奴の身に何かが起きているはずだ…逃げるなら今だ…」
アイリス「お爺ちゃん。聞いて?今、地下大渓谷で私と共にお爺ちゃんを救ってくれてる仲間がいるの…ラッシュさんって言って…」
ビーバン「ラッシュ…彼は…確か…」
アイリス「ミレンス…占い師に騙されていたの!」
ビーバン「あぁ、そうだった…な。彼らには申し訳ないことをした…な」
アイリス「今、もしかしたら地下渓谷は爆発させられるかも…知れないの!」
ビーバン「…コーヴァスが…危ない」
アイリス「だから、二人を助けないと!」
ビーバン「…彼らには失礼をした。助けに行かねばならない。でも、お前が言ったところで足手まといになるだけだ…そこで、怪盗コーヴァスが残した財宝がカギに…なる」
アイリス「…」
ビーバン「アイリス…よく聞いておけ…」
‐地下渓谷
ボンレス「ぬおぉぉぉぉぉぉ!!!!」