1章ー16話「渓谷の果て…登場ミレンス」
‐海底洞窟 クローバーの間 最深部 コーヴァス地下大渓谷
???「大体この真上が…コーヴァスか」
ミレンス「クローバーの間に隠されていたとはね…この渓谷」
???「ミレンス…か」
ミレンス「あなたがゴーレムに続いてこの海底洞窟の財宝の間の鍵を守る門番の一人…ね」
???「あぁ。ダイヤの間のギガンテスは以前何者かによって殺されてしまったからな…。お前が連れてきた新人が役に立つかと思ったがそうでもなかったな」
ミレンス「申し訳なかったわね。でも、あとはいいのよ。ここさえ見つけれれば…ヴィヴァ様や魔神様たちに…そして魔界にも…」
???「ん…何者かが来るぞ」
ミレンス「…任せますわ…ボンレスさん?」
ボンレス「…」
‐海底洞窟 クローバーの間
ラッシュ「ここの奥で最後だね」
ゴイル「でも、なんか今までと雰囲気違くないか?」
ラッシュ「そう…かな」
アイリス「なんか…ちょっと肌寒いかな」
ゴイル「それもあるな…この先は風通しがいい広間に出るのかな」
ラッシュ「…それと、なんか声が響くよね」
ゴイル「…この先は渓谷につながってるな」
ラッシュ「渓谷?」
アイリス「…なんか、怖い…街の下にそんなのがあるなんて」
ミレンス「やっと会えたわね。ラッシュ」
ラッシュ「!」
ミレンス「…魚人・クァルファラを倒した少年というのはあなただったのね」
ラッシュ「ってことはまさか…」
ミレンス「そ、上級魔物四幹部の一人…華人・ミレンス」
アイリス「!あなたは…コーヴァスの街に来た占い師…」
ゴイル「あんたが俺らのレッテルを貼ったんだな?」
ミレンス「何のことかしら?」
ゴイル「しらを切るつもり…!!あ、あんたは」
ミレンス「ほぅ?よく喋る下級魔物だこと。あんたがクァルファラの部下なのね」
ゴイル「………一体何が目的なんだ!」
ミレンス「今なら教えてあげるわ。元々はここであなた達を殺すつもりだったわ。クァルファラの仇をね?」
ラッシュ「な!」
ミレンス「でも、やめたわ。あなたみたいな子…面白すぎて消えたらつまらなかったわ。ただ、ある目的を達成するわ」
アイリス「…まさか、この渓谷って…おじいちゃんが言っていた」
ミレンス「あら、街長の孫かしら?可愛いわね。安心なさい、彼はまだ生きてるわ」
アイリス「…この渓谷をどうするつもりか知らないけど…あまり渓谷に関与しないほうがいいわ。いくら強いからといっても…」
ミレンス「何か知ってるようね。話しなさい」
アイリス「い…言えないわ」
ミレンス「まぁ、いいわ。お爺様の命が減るだけよ」
アイリス「クッ!」
ミレンス「この触手なんだかわかるかしら?お爺様は今私の出した触手によって植物状態になっているわ」
アイリス「…」
ミレンス「よって、この触手の中にはお爺様のすべてのエネルギーが入っているわ」
アイリス「…」
ミレンス「喋る気にならないのかしら?」
ラッシュ「ゴイル…」
ゴイル「あぁ。わかってる」
ミレンス「あらあら…だめよ。争い事は嫌いだわ」
ラッシュ「!」
ミレンス「ここは、あなたに任せるわ。ボンレス」
ボンレス「おう」