序章「人間を嫌う魔神」
………ここは魔界。人間の住むべき場所ではない場所。以前、魔界では人間と魔神が死闘を繰り広げ人間が勝利を収めたという神話が残されている。そう、あくまでも神話だった。
時は流れて20ⅩⅩ年になる。 魔族の執事であるエヴォルと魔族の女王であるユリファがある計画を立てていた。
エヴォル「…様。ついに我々の準備ができましたぞ。あの忌々しい人間どもを…この手で…」
ユリファ「爺や。私もお兄様の仇をとるわ」
エヴォル「ユリファお嬢様。お気持ちはわかります。しかしお嬢様には危ない計画でございます。私は許可できませぬ」
ユリファ「分かってるわ。危ないことくらい。お兄様を殺しかけた人間がいることも昔から聞いてるわ」
エヴォル「お嬢様のお父様ベリア様や奥様のマリッジ様も…お嬢様。もしお嬢様の身に何かあれば私が…お父様たちに顔向けできません」
ユリファ「いいのよ、爺や。私たちには仲間がいるじゃないの。頼りになる仲間が」
エヴォル「魔神三将の皆様ですか。確かに彼らは頼りになります」
ユリファ「私も彼達と行動するわ。それに、自分の身位自分で守れるわよ」
エヴォル「わかりました。お嬢様、無理だけはなさらないでください」
ユリファ「爺やもね」
エヴォル「…様。あともう少しです。あと少しで完全なる姿で復活することができます。もう少しの辛抱を…」
…「ニンゲン…フクシュウ…コロス…」