9人の勇者
「でもさ…
異世界で代理で競い合うっつっても…
一体何を競う訳?」
『大神ゼピア様がおっしゃるには、じゃな。
異世界クアドリスには、幾つかの世界的な問題が潜在しているらしい。
それらを解決出来た代理の勇者に、点数を与える方針じゃ。
問題は幾つかある訳じゃから、最終的な合計の点数で決まるというわけじゃな。
もちろん、問題解決だけでは無く、モンスター討伐の数や街人を助けた回数なども考慮されるらしい。
もしも、クアドリスの世界の為にならぬ事をしてしまった場合、マイナス点もあるとか、ないとか…
まぁ、とりあえず頑張るんじゃ!!』
「要するに、よく分からねーんじゃねーかよ!!」
俺は突っ込む。
『まぁ、詳しい事はクアドリスに行ってみらん事には誰にも分かるまいて…』
「はぁ…まじか…」
『それでね。
お主ら、9人の勇者には、それぞれスキルを授けることになっておる。
で、もちろん、それは公平にくじ引きで決めた。
んじゃがぁ。
ワシぃ、くじ運悪いのよねぇ…』
「…何を引いたんだ!何をっ!!」
『うん、江波君のスキルは、キッチンカーとパン魔法、それから、パン材、じゃ。』
「ちょ、ちょっと待てぇぇぇ!
キッチンカーに、パンんん!?
戦いのたの字もねぇじゃねーかよ!
ふざけるのも、いい加減にしろよ!!」
『ひぃぃん!
怖ぁぁぁぁい、江波君〜!
そんな事言ったってぇ、ワシぃ、くじ運悪いんじゃぁぁ。』
お・ま・え・が、ぶりっこしたって可愛くねぇよっ!
むしろ、誰得だよ!
「キッチンカーに、パン魔法に、パン材って…
俺にパンを売り歩けって言ってんのかよ…」
『うーん、くじじゃから!(`・ω・´)』
「(怒!」
『江波君、スマーイル!じゃぞ!』
「とにかく、クアドリスに行くしか無いんだな?俺は?」
『うん!』
はぁぁぁぁ…
まじでめんどくせー…
国立大学に受かったら…
バイトして、サークルして、合コンして…
とか、思ってたのに…
『とにかく応援しておるからな!!
頑張ってちょんまげ!!』
「…本当に応援する気あるのか?」
『もちろんー!
ステータスはステータスオープンで見れるぞ!
クアドリスではステータスはそれぞれが見えるからの!』
「他の8人はもう転移してんの?」
『さぁねぇ?
他の勇者の事はスキルも名前も分からんのじゃ。
そう言うルールだからのぉ。』
「分かった、腹括るよ。
転移させてくれ。」
『ありがとう!
信じておるぞ!
江波君!』
そうして、俺はクアドリスの世界に転移したのだった。
これから、果てしない冒険の旅が始まる。




