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8 お父様と一緒

「コォケコッコーーーー!!」


家で飼っている鶏が朝が来たことを告げる。屋敷の構図的に鶏小屋があるところから一番近い私の部屋は声がよく聞こえるので、目覚まし時計がいらない。


昨日メイに朝早くから父に会いに行くことは伝えていないから、メイはまだ起きていない。メイを起こさないようにそぅっと動いて身支度を整える。動きやすい服を着用し、父から急に素振りのお誘いを受けてもいいようにする。


身支度ができたら、廊下を音を立てずにでも急ぎながら進む。目指すは父のいる中庭へ!私にとって嬉しい答えがもらえることを祈った。



中庭につくと父の姿を探す。父は中庭のちょうど真ん中で絶賛素振り中だった。


父は毎日五百回の素振りをする。そして、素振りをしながら回数を口に出して数えている。なので耳をよくすませ、父の声を聞く


「478,479,480.......」


もう少しまっていれば素振りが終わる。ちょうどいい頃合いにこれたと安心する。

屋敷から中庭は、階段を数段下がったところにあるので、その階段に腰掛けて父の素振りが終わるのをまつはずだった。

父は階段に私をみつけたためか、声をかけてくる。


「ユリア。こんな朝早くからどうしたんだい?」


だが、今は素振りの途中では?と思ったため、こちらも質問を返す。


「私、お父様にお願いがございまして。聞いていただきたいのですが、今は素振りの途中なのではないのですか?」


私の言葉を聞いて、父は焦ったように早口で説明を始めた。


「あーー。えっとね。今丁度素振りが終わったところなんだよ。だから、ユリアのお願いを聞けるよ。」


毎日の日課である素振りを放棄してまで私の話につきあってくれようとしている父の優しさに、少しでも応えようとこれ以上の追究をやめて、素直にお願い事を話す。


「お父様、(わたくし)、今日お父様が行かれるアシュリー商会に一緒についていきたいですわ。昨日のお茶会に参加してから、もっと社会を知りたくなりましたの。」


お願いと共に、理由も一気に話す。自分では落ち着いている気になっていても、早く返事がほしいという思いが溢れているのかもしれない。

言いたいことを全て言い終わって、父の方を見ると、何故か目をうるませていた。


「ユリアぁぁぁ。一緒に来てくれるのかい?商会に?いつも一人だったから寂しかったんだよぉぉぉ。」


父が寂しがり屋であることが発覚しただけだった。

まあ、確かに、母はツンデレの部類に入るから一緒に行ってくれることなんてないだろうし、家臣たちも主人直営の商会に行くことに遠慮がありそうだから、ずっと一人だったのかもね、と頭の中で納得した。


(これからは、いろんな所に嫌と言うほど連れて行ってもらいますね。)


と心の中で父に伝えておく。

そして、はっきりと口に出して父にお礼を伝える。

「ありがとうございます。お父様。」


中庭で父と別れ、きちんとしたドレスを着るために自室へ向かう。


それから私は今日出会う未知に心を踊らせた。

そういえば、語り手(主人公)の名前とその両親の名前を書いていなかったので、ここに記しておきます。

(あと髪と目の色を!!)


・主人公  ユリア・アシュリー嬢  髪の色クロッカス色で、目はキャラメル色

・父   カドリック・アシュリー公爵 髪のいろはクロッカス色で、目はクレーム色

・母   エマ・アシュリー公爵夫人  髪の色は灰色で、目はキャラメル色     


です!!

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