7 これからのことを考えましょうか
ひとりごとシーンもう少し続きます。
「、、、、、、、、、、。」
(「脇役で終わるのならば、好き勝手させていただきます!」って書いたけど、これ部屋のどこにも飾れない気がする。これをメイにみられたら絶対お母様に報告される気がするし、お母様に(転生を含めた)できれば話したくないことまで聞かれる気がする。)
自分の情熱のままに紙に目標を書いたが、結局本来の目的である「自分を励ますために掲示する」を果たせない文だったので、「脇役」紙はクルクルと巻いて机の引き出しの中にしまう。そして、お母様たちに見つかっても大丈夫な言葉を考える。
(何がいいのかな。四字熟語とかならかっこいいんだけど、、、。)
かっこよさを求めたら融通無碍になったので、それを紙に書いていく。前世で近所で、この言葉を教えてくれた大学生の兄ちゃんありがとう。おかげで良い言葉を書けたよ。
四字熟語を書き終え、受験生のように机の近くの壁に貼ったら、さて、これからのことを考えますか、という心持ちになる。「細く長く」を考えていたときは、ベッドにダイブしたい気持ちになっていたので、大きな変化だ。自由気ままに好きなように生きることは、とても私に合っているらしい。
気を取り直して、これからのことを考えていく。
まず、自由気ままに好きなように生きるには、どうしても金がいる。なので、とりあえず、家の財力に頼らない形で自由に動かせる私のお金を増やしたかった。
お金を増やす方法はいたってシンプル。働くことだ。そして、なんとも幸運なことに現世の私は公爵家の生まれである。この公爵家は、様々な事業を展開しているので、職場体験し放題!!
生まれながらにして最高の環境をもっている事が何よりありがたい。
(よーーし。明日はお父様が商会に行く日なはず。ついて行ってもいいか、聞きにいこう!)
と思ったが、現時刻は夜の十一時。家族といえど、急に押しかけて来られると困る時間帯に突入していたので、明日の朝になってから父に聞きに行こう。
そうと決まれば早く就寝しなければならない。父と話ができる時間は、早朝、父が中庭で素振りをするときだけである。明日は寝坊なんて許されない。
急いでベッドに入り、目を閉じた。
早く眠りについたほうがいいのはわかっているが、現世のこれからのことを思うと、興奮してなかなか寝付けなかった。