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感動するシーンが…

「ついにここまで来たか」俺は言った。

「ええ」 「ついに、ね」 二人も言った。

「最終決戦だな、いざ魔王を倒しに!」

 ………………グサッ…………

 …………パァン………………

 「案外楽だったな」俺は安堵した。

「ええ、ホントに」 「簡単すぎてビックリするわ」

 俺は自分がほんとに魔王を倒したと思うと笑みが止まらなかった。

 ――――――――ズキッ――――――――――――

 違和感、何かが違う。こんな簡単な訳がない。今までの努力が全身全霊で身体に問いただしてくる。

 まずい、まずい、まずいこれは罠だ、魔王を倒したからって浮かれていた。

「二人とも早く逃げッ……」

 だがもう遅かった。二人は天秤にかけられていた。

「それしきのことで我を倒せると思ったのかこのカスめwwwだがただ殺すのは面白くないどちらか一人は助けてやろう」

 クソッ、やらかした。罠だと分かるのがもう少し早ければまだ何とかなったのかもしれないのに。いや過去のことはどうしようもない。それよりも『今』を見ろ。どうすれば二人を助けられる。二人は大切な弟子だ、絶対助ける。考えろ、考えろ、考えろ。思考を高速化しろ。

「ハッ……」

 これなら二人を助けられる。だがこれだと世界を危険にさらしてしまう。いやそんなことどうだっていい。

 今はとにかく二人を助けろ

「魔王、取引をしよう」

「取引?まぁいいだろう話くらいは聞いてやる」

「簡単なことだ。お前は一人を殺したいんだろ、なら俺を殺せ」 声が震えていた。

「それが取引?ハッ、笑わせるなそれでは我にとってのメリットがないではないか」

 やはりそう来たか。想定内だ。

「メリットならある。そういやお前スキルを取り込めるんだったな」

「それがどうした」

「俺のスキルは”不老”だ」

「なっ……、良いだろうその取引乗ってやる。」

 魔王が俺の心臓を引きちぎる。

「ぐああああああああ!」そのまま魔王は去っていった。

 二人が駆け寄ってくる。

「先生、先生お願い死なないで」「師匠死んじゃ嫌だよ」

 彼女たちの涙が俺の身体に流れ落ちる。

 ――――ああ、二人を助けられて良かった、でも1つ夢が叶うならもう一度彼女たちに会いたい――――

 その時の『俺』には彼女達の叫び声はもう聞こえていなかった……。


 はずだったのになんじゃこりゃ、復活しとるやないかーい。


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