97 美礼の家庭教師候補
今日は父と母は出かけて遅くなると言ってた。
夕飯は何にしよう?
「美礼 今晩どうする?」
「いったい何のお誘いですか?」
「何の話だよ 晩飯だよ 晩飯。」
「なんだ お父さんとお母さんいないからって誘われたのかと思ったのに」
いや そこでウインクは要らないから。
「お前は作る気なしだろ? しょうが焼きとツナ大根サラダで良いか? 味噌汁は冷蔵庫に残ってたし。」
「作って貰うのに贅沢は言いません。 ただデザートには私を美味しく イテッ なんで箱ティッシュ投げるんだよ あっ これ持って待ってろと」
「ああ 花粉症の季節までティッシュ持って待ってろ」
「なぜにそんなに私を嫌う?」
「じゃあ飯の前に済ませるか?」
と僕が一歩前に出ると美礼は後ろに数歩下がった。
「何してるんだよ。 飯の前に済ませるんだろ?」
「いやそれは こころの・・・」
「僕が晩飯作るから風呂掃除済ませるんだろ?」
「なんだよ バカアニキ」
「お前がふざけ過ぎなんだよ。 その気も無いクセに。」
「その気はなくはないけど度胸が・・・」
「良いから風呂掃除しろ。」
なぜだか美礼はプリプリ怒りながら風呂に行った。
大根サラダと言ってもワカメを水で戻し大根はスライサーで千切り 油を切ったツナ缶と混ぜてお酢と塩とコショウ 油を切っても残ってるからその油とお酢でドレッシング代わりにする手抜きサラダ。
しょうが焼きと言えば肉をタレに漬け込んだりすることもあるけどうちは豚肉と玉ねぎを炒めて砂糖と醤油とみりんで甘辛炒めを作りそこに自家製のしょうがの佃煮をトッピングする。
タレに漬け込んだ肉って焦げやすいから使うの苦手なだけです。
夕ごはんを食べながら美礼に勉強のことを聞く。
今のままで合格圏内だがこれから周りが伸びてきたら怪しいレベルらしい。
苦手な教科を聞くと数学と理科と社会。
得意なのは国語。英語は普通。
まぁクチダケは達者だし国語は得意だろうよ。
ってか苦手多くね?
数学と理科は教えれるとして社会って勉強したことないからやり方が分からない。
「数学と理科は僕が教えれるとして。 社会は無理だから誰かに頼もうか? 山崎って覚えてる?」
「中学時代にアニキと仲良かった? 何度か遊びにきてたよね?」
「そうそう スーパー人見知りのお前でも山崎なら大丈夫かな?と思って。」
「全く知らない人は嫌だけど山崎さんなら許せるかな?」
「いや 捕まったとは言え近所であんなことがあったらかわいい妹をひとりで暗い中歩かせるのは心配だし。」
「かわいいいもうと・・・ このまま死んでも・・・」
「おい、どうした?」
「なんでもない。 てか山崎さんも東城高校なの?」
「うちの野球部で次期キャプテン候補じゃないか?山井居なくなったから。」
「山井って人がキャプテンだったの?」
「ああ 山井と黒田と江原に森嶋で4票。 後はバラバラで山井キャプテン江原副キャプテン体制だった。」
「そっか でアニキは野球部に戻らないの?」
「山崎にも話したけど、僕を追い出した山井グループの逮捕に貢献した僕が野球部に戻るって変なウワサになりそうで。」
「確かにー 火のない所に煙が立ちそう。」
「お前が僕にはベタベタして僕がシスコンとか言われるみたいに心外。」
「何その例え。 でも戻りにくいかも。」
「野球部の話は置いといて家庭教師の話は親父達帰って来たら話すから。」
「分かった。 後は夜の保健体育実技ペアも苦手だった。」
「それは僕と佐季の模範演技でも見るか?」
「アニキたちそんな関係なの?」
「いや 全く 佐季はインターハイで10位前後にいる有望選手だし。 そこは競技優先で。」
「アニキらしいけど 佐季ちゃんが他に行っても知らないからね。」
「まぁ その時はその時だ。 僕が佐季のインターハイの邪魔になるのはイヤだし。」
「はいはい 灰色の受験生相手にノロケとは。 あっ 風呂洗ってるよ。 いつでもどうぞ。」
「あっ ありがとう。 先に入ってても良いぞ。」
「私もまだ良いや。 じゃあ勉強してくる。」
「おお 頑張れよ。」
後は両親に家庭教師の相談だ。
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