93 女子野球界の安達真紀さん
家に帰り夕飯を食べた。
部屋でやり投げの動画を見ながら細かい動作をチェックしていた。
問題集を抱えて美礼が部屋に入ってきた。
「アニキ こことここが分からない。」
「どれだ? あれ? ここはこないだも教えなかった?」
「でも忘れちゃった。 アニキはアニキと同じ高校を目指して頑張る可愛い妹を助けてくれないの?」
「可愛い入っているのがともかくうちの高校を目指して頑張るのは単に学力不足だな。 あっ だから今頑張ってるのか。」
「その言葉キレイなバラよりトゲが有る。」
「上手く言っても何もでねーぞ。」
「たまには可愛い妹を妄想して出 イテッ」
「なんで僕の周りはこんな中身オッサンばかりなんだ。」
と言いながら美礼の頭を叩いた。
「アニキの周りって佐季ちゃんもオッサンなの?」
「結構際どいこと言ってきて・・ って僕は何を言ってるんだ?」
「ハイハイ 灰色の夏休みの受験生にノロケは要らないから。」
「だからうちの高校を目指すのに灰色の夏休みなのが問題じゃね?」
「日々の積み重ねが足りないのは認めるから教えてよ。」
「分かった 分かった。」
数学は割りと苦手じゃないのでサクサクと美礼に教えて追い返した。
「数学は繰り返しが大切だからな!」
「分かった。 頑張ります。」
暫くして佐季からラインが来た。
「例のチアリーダー分かったよ。 詳細は電話で。」
「こちらも電話出来るよ。」
と返信するとすぐに電話がかかってきた。
「安達真紀ちゃん。 隣の県で女子野球日本代表だって。 私と同じ年だから小学校の時に近県の女子野球の合同練習の字時に会ってると思うんだ。」
「例の双子二遊間?」
「そうそう 彼女と足は良い勝負だったけどパンチ力と肩が違ってた。 身体が少し大きくて彼女は4月生まれで私は早生まれだったし。」
「彼女は今も野球してたんだね。」
「調べたら日本代表の不動の2番 1番が出塁率5割弱の和泉さんで3番はOPS9割を楽に越える宮内さん その間で送らないスピードスターの2番ショートだって。」
「2番に盗塁出来る選手置くと送りバント要らないからな。」
「えっ?なんで?」
「1番が出て 2番に自由に打たせる ヒットなら儲け物 進塁打でも良し 併殺崩れでランナー入れ替わったら盗塁出来るし 盗塁するぞするぞと警戒させて3番バッターが真っ直ぐ狙いもあり 変化球なら盗塁すれば送ったと同じ1死2塁」
「そんなことまで考えてるの?」
「僕に言わせたら何も考えず全国10位の佐季が天才過ぎる。」
「それってほめてるの?あきれてるの?」
「ほめてるに決まってるじゃん。」
「なら良かった。」
「佐季みたいなのを天才って言うんだと思う。 僕は理論派を装った頭でっかち。 自分のノーコンなおせないし。」
「いやいや 隼平のお陰で高跳びの記録伸びたし飛び方の調整も出来たし素直にスゴいと思う。」
「ありがとう。 でもやっぱり自分が出来た方が説得力あるよね?」
「新津教授や近藤さんがそんなに運動神経良いように見えないけどね。」
「彼女らはパソコンって武器が有るから。」
「そだね。 しかしあの真紀ちゃんか。 連絡取りたいな〜。 って私のこと覚えてるかな?」
「この辺で安達さんの野球の試合とか練習とか有れば良いね。」
「そうだね。 野球頑張ってたのすごくな〜。」
「それは近くに中学でも野球出来る環境があったかにもよるじゃん。」
「まぁそうなんだけどね。 試合に出れなくても練習してたら良かったのかな?」
「それはどっちか分からなくね? 野球しててもしてなくてもその結果で色々考えそうだし。」
「隼平って大人だな〜。 冷静と言うか」
「面白みに欠けると言うかだろ? どれだけ言われたか。」
「分かる気がする。」
「でも連絡取れたら良いね。」
「うん。 ところで隼平はお盆どうするの?」
「うちは受験生かかえてるから静かなお盆かな。 佐季は?」
「私も今のところ予定なし。 ネットで私達の話題が落ち着いたらどっか行きたいね。」
「ホント 彼女がかわいいのは嬉しいけど目立つのは・・・」
「ぜい沢言わないの。」
冷静に考えたらネットで騒がれる彼女って確かにぜい沢だなぁと思った。
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