86 佐季子ファンクラブと
山井と黒田の発言で江原と森島も生徒指導室に呼ばれたようだ
山崎が顧問の佐藤先生と生活指導の丸山先生から聞いたところだとその4人が一年生の約半分の5人からお金を巻き上げていたらしい
取り敢えず4人は停学 夏休みの間に練習試合の予定がない野球部は練習はして良いとのこと
正式な処分は夏休みの後半には出るそうだ
一年生を山井達から隔離する必要はなくなったが山崎の指導は補欠組の一年生に好評でしばらくは全体練習組と基礎基本確認組で活動するらしい。
全体練習組が打撃練習中は基礎組はキャッチボールとゴロを取る体勢の確認。
全体練習組の守備練習はノックではなく基礎組のロングティーを受ける。
ロングティーを待ってる基礎組は守備と走者をしながら順番を待つ。
2箇所のロングティーに対する守備練習は集中力か高まるらしい。
佐季がインターハイに移動の日。
僕は佐季の荷物を持って空港まで見送った。
飛行機に乗る前
「必ず戻ってくるから絶対に待ってて。」
と言いながら僕に抱きつく佐季。
いったいどんなドラマが元ネタだ?
ってもう全国退会(大会)5年目ともなると余裕なのか?と思っていると
「ふざけてないと手とか足とか震えて 私が頑張れるように強く抱きしめて」
と佐季に言われた。
僕は佐季を抱きしめながら頭をなで
「緊張するのは普通 身体が固くなるのも普通 身体が固くなったらおヘソの下の丹田ってところに力を入れて 一箇所に力型(力が?)入ったら他のところには余分な力が入らないから。」
と言って送り出す。
「来年は一緒に行こうね。」
「うん 佐季を現地で応援する。」
「よし 頑張る。 行ってくるね。」
「行ってらっしゃい。 テレビの前で応援してる。」
と言って手を振って飛行機に乗込む佐季を見送った。
「先輩が来てから私達の役目が減ってます。」
佐季子ファンクラブ会長の丸山花奈が言った。
「なんだよ。 いたのなら声をかければ良いのに。」
と僕が言うと
「私達は佐季子先輩を独占したいわけじゃなく守りたい集いなんです。 幸せそうな佐季子先輩の邪魔をするなんてトンデモ有りません。」
と言う丸山花奈。
いつの間に小宮山春香、浜瀬夏美、四ツ谷亜樹にも囲まれていた。
ってみんな
「佐季子ファンクラブ○号」と言って名乗るから名前が分かっただけなんだけど。
「で ファンクラブの役目って。」
「横断幕を掲げ、飛行機に乗る佐季子先輩を万歳三唱で見送ることです。」
えっ?っと思ったけど4人は真顔だ。
佐季のためにも全力で毎回阻止しよう。
「でも」
「ん?」
「初心者彼氏さんが陸上部に見えてから佐季子先輩は明らかにキラキラしてるのでそこは嬉しいです。」
「認めてくれてるの?」
「悔しいですが事実ですから。」
「僕は僕が来る前の佐季の様子は分からないから。」
「もちろんファンクラブが出来る程輝かれてましたが最近は一段と。」
「そっか。 佐季の邪魔になってないなら良かった。」
「おー その距離感が佐季子先輩を一段と輝かせるポイントですね。」
いや 何を言ってるのか分からないんだが。
「ところで。」
「どうした?」
「野球部の一年生を助けていただきありがとうございます。」
浜瀬夏美が言った。
「何で知ってるの? てかあれは僕じゃなく山崎と山崎に相談した一年生のおかげだろ?」
「私の幼馴染の一年生の藤本が先輩が色々頑張ってくれたおかげと言ってました。」
「だからあれは・・・」
「この謙虚な姿勢も佐季子先輩を離さないポイントかな?」
「同じ野球部でも山井とかとは大違いっぽい。」
「うーん 佐季子先輩の恋人じゃなかったら惚れてたかも?」
何を騒いでるんだ?ファンクラブ。
僕らは一緒の電車で帰った。
電車の中でも佐季の小学校や中学校時代のはなしをやたらと聞かれた。
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