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 85 山井たちの悪事


月曜日

佐季は高跳びの踏み切りとバーへの入り方を確認してた。

相変わらずファンクラブ会長の丸山花奈は自分の練習もせずスマホで撮影してた。


僕はやり投げのでステップとタオルでのフォームの確認をしてい。

佐季は自己記録を更新したらしい。

僕を見てウインクしてた。


陸上部は午前中だけの練習。

野球部は昼食を取って午後も練習だ。


昼食中に山崎と基礎を確認している一年生のひとりが部室の裏に向かっていた。

野球部は部員が多いから一年生は校舎の更衣室を使ってるから部室に用事はないと思うんだが。


山崎とアイコンタクトを取った。

山崎は距離を取って後をつけた。

僕は連なる部室の逆側から部室の裏に。


建物の影から様子を伺うと山井と黒田が一年生をはさんで立っていた。

一年生は震えながら封筒らしき物を出した。

それを山井はひったくるように奪い封筒の中を見た。

 

「少なくねーか? なめてるのか?」

山井は一年生の胸ぐらをつかんだ。


「なにやってるんですか?エースの山井さん。」

僕が出ていくと山崎も出た。


「陸上部でフラフラしてるやつにはカンケーねーよ。 てか山崎はまだコイツとツルンてるのか?」

「だからなにをやってるんですか?と聞いてるんですが。」

「何でもねーよ。 なっ 一年生。」

山井は一年生と肩を組んで部室の表に行こうとした。


「まだ話し終わってないんすよ、山井君。」

今度は山崎が話しかけた。


「最近のスマホって画像も音声も良いっすね。」

山崎はそう言って録画再生ボタンを押した。

「少なくねーか? なめてんのか?」

山崎のスマホから山井の声が響いた。


「お前何撮ってんだよ!」

山井が山崎に詰め寄った。


「こんなもの」

山井は山崎のスマホを取り上げた。


「少なくねーか? なめてんのか?」

今度は僕のスマホから山井の声が響いた。


「残念ながら僕のスマホや佐藤先生、森内先生や僕らの友達にも拡散してるんだよね。 いわゆる手遅れってヤツ?」

「きたねーマネすんなよな、男らしくねー!」

「仲間内でつるんで邪魔なノーコンエースを追い出すようなやつに男らしくねーとか言われても。」


僕たちが揉めてると顧問の佐藤先生、監督の森内先生に生徒指導のあの丸山先生が来た。


「おい! 山井に黒田。 続きは生徒指導室で聞くから来い。」

丸山先生の野太い声が響いた。


一年生は泣きながら山崎にお礼を言ってた。


「じゃあな 山崎。」

「もう帰るのか?隼平。」

「残念ながら僕は部外者だから。」

「これを機に野球部に戻らないのか?」

「僕の夢は甲子園からインターハイに変わったのさ。」

「そっか ありがとな。 また練習プラン相談する。」

「グラウンドが大きく出る使えるようになったらロングティーな。 シートやフリーバッティングは当てに行くからフォームが小さくなる。 ロングティーならしっかり振らないと打球が飛ばないのに気づくだろうから。」

「なるほど。 取り敢えずプランは追々。 じゃあな。」


僕は着替えて正門を出た。

「おっそーい。」

と佐季は待っていた。

「ごめん。 てか約束してたっけ?」

「恋人同士は一緒には帰れない時に理由を説明するんじゃないの?」

「確かにその通り。」

「何があったの? 山井君たち?」

「うん。 一年生からお金取ってた。 僕と山崎でバッチリ録画して生活指導の丸山先生の元に。」

「そっか。 野球部もまともになるのかな?」

「さぁ? 僕は部外者だから。」

「野球部に戻る気はないの?」

「僕の夢はインターハイに変わったから。」


「えへへっ。」

佐季は嬉しそうに飛びついて腕を組んできた。

評価ブクマありがとうございます。

誤字脱字報告助かってます。

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― 新着の感想 ―
[一言] あーあ、ついに悪事がバレちゃった。 これはもう取り返しがつかなくなるな。 他の一年にも被害が出ていそうだし、夏大会前で一年間の出場停止が下れば、三年からは叩かれ、進路まで影響しそうだよな…
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