78 無罪放免 だよね?
うちに帰り夕ごはんとケーキを食べてご機嫌な美礼。
「取調べ長くなりそうだから先にお風呂済ませてくる。 アニキも済ませてね。」
ニコニコしながら怖いことを言ってないか?
僕も風呂を済ませTシャツと短パンを履いていた。
美礼はオープンカットショルダーのシャツにショートパンツで僕の部屋に入った。
「ケーキ美味しかったけど手心は加えません。
で野球部をやめて陸上部に入ったのね?」
「はい」
「で最近毎日電話してるのは誰?」
「美礼も知ってる佐季だよ。」
「私は最近の佐季ちゃんは知りません。」
「って言い方。 仲良かったじゃん。」
「まぁね。 で佐季ちゃんと付き合ってるの?」
「告白してオーケー貰いました。」
「マジか・・・」
聞いておいてその反応はおかしくね?
「で夕ごはん要らないって日も金曜も佐季ちゃんと?」
「金曜は津山大学に行って愛生お姉さんさんのアパートにふたりで行った。」
「そんなこととは思ってだけど。 陸上部に誘ったのは佐季ちゃん?」
「野球部をクビになったのは僕のせいで陸上部に誘ったのは佐季だね。」
「野球部に未練はないの?」
「無くはないが戻るところがない。 他の部員と折り合いが悪い。」
「そっか・・・ もうアニキが野球してるの見れないのか・・・」
いやいや本音聞こえてるし。
「アニキは本当に佐季ちゃん好きなの?」
「ずっと好きだった。」
「そっ こんなかわいい妹がいるのに」
何を言ってるんだ?
「佐季ちゃんもそうなの?」
「告白したら佐季もずっとと言われた。」
「佐季ちゃんモテるでしょうに。」
「そう言えばずっと浮いた話なかったね。」
「なんなん? 私が入る隙間・・・ 佐季ちゃんも一途だったのか。」
どんな隙間?
その胸の厚みなら猫並みに入れる隙間いくらでもありそうだと思うが優しいお兄ちゃんは言わない。
お兄ちゃんは大人だ。
「そっか わかった。」
「えっ? もう解放?」
「彼女さんが知らない人だったりごまかそうとしてたら追及するつもりだったけど素直過ぎて私がダメージ・・・ 心配することはないから。」
なぜ時々言い間違える?
本当は怒ってる?
分からん。
「おめでとう アニキ。 仕方ないから振られたらこの胸でお泣き。」
「お前はその胸をなげけ。」
「何言ってるの?それは怒るよ。」
「ごめん 口が・・・ 心にもないことが口から。」
「もう良いから。 どうせ佐季ちゃんに報告する約束してるんでしょ? おやすみ。」
「おう おやすみ。 あっその服パジャマにするにはもったいなくね? 似合っててかわいいぞ。」
「なに言ってるの? このシスコン。」
褒めたのに照れながら怒ってるんだ?
女心はわからん。
あっ先に電話しなくちゃ。
僕は佐季にラインする。
間もなく既読になり、どうだった?と返信が来た。
電話で話すよとラインして返信を待って電話する。
「こんばんは。」
「こんばんは。 どうだった?」
「佐季と付き合って金曜は一緒にお姉さんのアパートに泊まったとは言った。」
「あー。 嘘ではないか。」
「後は野球に未練ないのか?とかずっと好きだったのか?トカ聞かれた。」
「で で で」
「野球に未練は有るが居場所がないと言った。」
「そっちじゃなくて。」
「どっちじゃなくて?」
「なんでもない。」
あれ?佐季の機嫌悪くなった?
やっぱり女心は分からない。
「あっそうそう。」
「えっ なになに?」
「うちでやり投げのフォームチェックはタオルで良いの?野球みたく。」
「そんなこと? メディシンボールとかないよね? じゃタオルで。」
「あっ 美礼ちゃんってうちの高校入れそうなの?」
「聞くの忘れた。」
「全く 何してるの?」
「今から聞いて来ようか?」
「そこまでしなくても。 第一志望なんでしょ? 入れたら良いね。」
隼平の部屋のドアが開く。
「アニキー この問題教えて。」
「いきなり開けるな!バカ美礼。」
「模試の解答見直しても分からないところあって。 あっ電話中だった?」
美礼はベッドに座って電話してる僕の方に。
僕のベッドに飛び乗り僕をまたぐ。
いわゆる壁ドンをしているようだ。
そして僕のスマホに大きな声で話しかける
「佐季ちゃん久しぶりー アニキはしばらく貸しとくねー 高校に入ったら返してもらうから。」
「ちょっと何言ってるんだっ?美礼
ゴメンね 佐季 ちょっと美礼に数学教えるから また明日部活で」
僕が電話を切ると美礼は問題と解答を広げて僕の机に座っていた。
「何だよ。 邪魔すんなよ。」
「勉強のやる気に満ちたかわいい妹を見捨てるほど血も涙もないアニキなの?」
と目をウルウルさせる美礼。
「下手な芝居は良いから。 どの問題だ。」
僕が問題を覗き込むと
「アニキは佐季ちゃんとキスはしたの?」
美礼は上目遣いで僕に聞いてきた。
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