07 ここで着替えるのか?
花柄に見惚れる僕は固まっていた。
「まだ着替えてないの?
早く着替えて帰るよ。」
元気な声で佐季が部室のドアを開けた。
「わりぃ わりぃ やりのこととかシューズのこととか考えてた。」
焦りながら適当な理由を話した。
「はいはい。 時間もったいないから私も着替えちゃお。
隼平はそっちを向いててね。
こっち向いたらやりで刺すから。」
夢の花柄を含んだ制服を取った。
見てはいないけど聞こえてくる衣擦れの音に耳がダンボになる。
あっちがダンボになったらどうなるんだろう?と変な緊張感が。
「隼平スゴい背筋。」
驚いたような佐季の声。
「いったいどんなトレーニングしてるのよ。
私も筋トレしてるけどあんまり筋肉付けすぎると飛べなくなるからなぁ。
筋力と体重のバランスムズい。」
と佐季は続けた。
「着替えたからこっち向いても良いよ。
てか、早く帰ろ。
隼平と一緒に帰るとか久々だね。」
嬉しそうな佐季。
「高校に入ってからは初めてだよな?
インターハイ選手のミス学園様はお忙しそうだったし。」
からかうように僕が言う。
「入部祝にあの店のコロッケおごってあげようと思ってたのにやめよかな?」
ホホをふくらませて佐季は言った。
「ごちそうさまで〜す。」
僕が言うと佐季が僕の目の前に立った。
「ところでの元野球部のエース候補様には彼女とかいらしゃるのてすか?」
と聞いてきた。




