54 恐るべし満員電車
お泊り?
いや僕は別にホテル借りるべきだろ。
津山大学と愛生姉さんのアパートは近いと言っても女性のお宅に泊まらせてもらうのはちょっと。
てか佐季とひとつ屋根の下とか眠れる自信がない。
色々考えてたら今も眠れなかった。
デートの度に眠れない僕って遠足前の小学生かよ?
そうこうしてると朝日が上ってた。
今日のランニングはお休みだな。
荷物は一応準備していたし、念のためのお泊りセットも入れた。
6時前に佐季にラインをした。
佐季も起きてたらしく直ぐに返信がきた。
そのまま起きてご飯を食べ支度をした。
6時半過ぎに迎えに行くよと佐季にライン。
OK 白馬に乗って迎えに来てね。との返信。
ってお泊りするかもしれない緊張感とかないのか?
僕だけ気にし過ぎ?
佐季の家で落ち合って駅に向った。
いつものように佐季の家の前の角を曲がると佐季は腕を組んできた。
未だに馴れ慣れない上にお泊りするかもって思ったらあの水着から見えそうだったことを思い出した。
金曜日の朝の電車。
通勤通学客で早くも人が多かった。
津山大学は終点。
半分も過ぎると電車は満員。
この路線は痴漢が多いと悪名高いんだった。
僕は佐季を守るように電車のドア側に佐季を立たせた。
両手を突っ張り佐季のスペースを確保しようとするも満員電車で押し込まれた。
「ごめん。 押されてるから。 苦しくない?」
と聞いた。
「隼平こそ。 腕痛くない? 無理しないでね。」
と佐季は言った。
でも少しは無理しないと僕が佐季を押しつぶしちゃいそうだった。
恐るべし、満員電車。
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