表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/162

 03 用具倉庫と言う密室の2人


佐季に連れられて陸上部の部室に行った。


今日は佐季しか練習してないらしい。


「隼平がするならやり投げかな?

男子のやりって有ったかな?

女子のやりは私のために買ってくれたんだよね、学校。」

佐季は用具倉庫の鍵を取り出した。


「ここはコーンとかライン引きとかハードルしかなかったような。」

用具倉庫の鍵を開けながら佐季は言った。


用具倉庫の照明をつけると中は石灰で真っ白。

そんなに物を出し入れしてる雰囲気ではない。


「ここはね~。

ほとんど誰も来ないから二人きりになれるよ〜。」

からかうように佐季は言う。


こいつは昔から異性を意識してないのか?ガードが甘いのか?

小学校5年まで一緒の野球チームにいた時も隣で上半身はだかになって着替えてたのを思い出す。


えっ?僕が陸上部に入ったらまた佐季は僕の隣で着替えるのか?

イケナイ妄想が広がる。

あれ?でも普通部室は男子と女子が有るよね?野球部は男子しかいないから忘れてた。


「やっぱりないね。」

気づくと倉庫の中を探してた佐季が目の前に。

この至近距離!ってドキドキしそうになるけど佐季はホホやオデコは石灰で白くなってる。

真剣に探してくれてたんだなと思いながらも思わず笑ってしまった。


これだけ粉っぽいと二人きりでも何も起きないか。

残念なような安心なような。


「やっぱりやりないね。少し軽いけど女性用のヤリ投げてみる?」


僕は倉庫を出る佐季の後を歩く。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ