17 デート初心者のお昼ご飯
「遊園地とか小学校以来だよ。
ううん、プライベートで出掛けるのってはじめてかも?」
電車の中で佐季は言った。
遊園地へ行く人がいるのか?ふたりは入り口近くに立っていた。
「僕もないなぁ。
野球の道具買いに行く以外は親の買い物について行ってた。」
不意に佐季が僕のTシャツのすそを引っ張ると小声で
「なんだかいつもより視線を感じるんだけど。
私の格好おかしい?
制服か陸上部のジャージでしか電車に乗らないから分からない。」
不安そうに下を向いてる。
「えっ?佐季がかわいいから視線を蒐めてるんでしょ?」
僕は佐季の耳元で答えた。
「そんなことないない。」
上目遣いの佐季。
僕のカゲに隠れようと小さくなった。
いやいやかわい過ぎるんだって。
僕が他人なら確実に視線を奪われている。
こそいら辺の女の子が彼女だったら佐季に見とれてる僕は彼女に怒られていただろう。
自分のかわいさに自信を持てず恥ずかしがる佐季を抱きしめそうになる衝動を必死に抑える。
遊園地前の駅に着いた。
人の波は遊園地へと向かっている。
「少し早いけど先に外でご飯食べてかない?
中は混みそうだし。
何が食べてたい?」
僕は佐季にたずねた。
「デートの定番ってハンバーガー?」
佐季は言った。
近くのハンバーガーショップに入った。
ハンバーガーとポテトとドリンクにナゲットを頼んだ。
ふたりは食べながら花火の時間や乗り物をチェックした。




