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111 いざ国体の前に


僕と佐季は制服で駅のホームにいた。

「隼平と国体かぁ。 思ってもなかったな。」

「僕も国体とか考えてもなかった。 野球部が国体っ甲子園で優秀な成績上げないとだから。」

「隼平ってやり投げ始めてどのくらいだっけ?」

「やっと3ヶ月か。 試合一回と記録会の二回しか全力でやり投げたことない。」

「ある意味天才?」

「っても日本記録とは15メートル以上違うからな。 あくまで高校レベルだよ。 僕は。 佐季こそ本職の7種じゃなく個別種目で国体じゃん。」

「私は出場するだけで決勝には残れそうにないからなぁ。」


と話してると新幹線の駅に着いた。

他の高校の陸上の代表選手がいた。

さすがに中学時代から全国大会の常連の佐季は他の高校の代表とも友人が多いらしくにこやかに話していた。


「君が鈴木君? 俺は陸上短距離の友添。 高校生陸上選手団のリーダーだ。」

「あっそうです。 よろしくお願いします。」

「で 君はやり投げ始めてどのくらい?」

「3ヶ月です。 この夏の大会まで高校野球やってました。」

「へー それで国体ねぇ。 隙間産業狙いか。」

「そうですね。 僕なんかなんとか高校レベルにしがみついてるだけでこの先はどうなるか。」

「まぁ恥ずかしい成績は残さないでくれよ。」

と言うと友添は歩いて佐季や女子選手の中に行った。

なんだか偉そうに自慢してるような声が聞こえた。

先程まで楽しそうに話していた女子選手も静かになりバラバラになった。


佐季が俺のところに戻ってきた。

「せっかくみんなで楽しんたのにあの友添って人は。」

「どうしたの?」

佐季が露骨に人を嫌うのは珍しい。

「彼も中学時代から全国大会の常連で。

中一中ニとかは優勝したり表彰台クラスだったんだけど最近はねぇ。 でも昔から偉そうで女の子の中に入って来るのが好きで。」

「そうなんだ。」

「中三の時とか俺と一緒の高校に来いよとか連絡先渡されたりとか・・・ 自意識過剰の勘違い君なんだよね。」

「自意識過剰は分からないが自信家なのは分かるな。」

「隼平もあんまり近づかない方が良いかもよ。」

「分かった。 気をつける。」


そこに引率の先生がやって来た。

どうやら友添の高校の先生らしい。

確かにあの高校は県下有数の陸上強豪校だ。


新幹線に乗り込む。 

座席は男女混合のあいうえお順だ。

島井の次は鈴木で僕と佐季は二人掛けの席に座った。

「僕は知り合いいないから佐季の隣で良かった。」

「友添に何言われたか知らないけど突然あらわれた高校やり投げ界のホープに陸上女子は興味津々だよ。」

「そんな。 僕なんか高校レベルで先々は通用しないから。」

「って今の日本代表クラスも高校時代は隼平レベルじゃん」

「僕はたまたま。 そんな夢は追いません。」

「取り敢えず後1年頑張ってから決めたら?」

「まぁそうなんだけどね。」

って僕は先々は高校野球の指導者になりたいんだけどなと思っていた。


そうこうしてる間に新幹線が目的の駅に近づいた。

引率の先生の前に友添が大声で指示を出した。

「俺達は県代表なんだから自覚を持って行動しましょう。」

って通路の真ん中で叫ぶから他のお客さんの邪魔になってるじゃん。

大丈夫かよ?

ほら見ろ。

他のお客さんに押されて座席に戻されてるし。

そんな姿を見て佐季は下を向いて笑いをこらえてた。


そんなこんなで宿舎のホテルに着いた。

男子は二階で女子は四階。

毎年のことらしいが佐季は残念がっていた。

とは言え他の高校の生徒もいるしまぁふたりきりの時間はほぼないよね。

と思っていたら点呼と部屋の確認が終わったら門限の8時まで自由時間と言われた。

「ねぇ隼平。 街をブラブラしない?」

佐季は大きな声で誘ってきた。

他の高校生の視線がいたいほど僕に刺さった。



評価ブクマありがとうございます。

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