105 記録会2日目
昨日は直接佐季の温かさを感じた。
結局寝不足で記録会2日目を迎えた。
僕は本職ではない100メートルなのであれだが佐季は7種をイメージしてたんじゃないの?
特に6種目を終えてからの800メートルで体力を残すための記録会と言ってた気がしたんだけど。
とは言え午後のガス欠対策にいつもは糖分入ってないスポーツ飲料を糖分有りにしたり小さいおにぎりを数個と砂糖菓子を忍ばせていた。
昨日に引き続き佐季は自己ベストに近い記録連発で好調をキープしていた。
僕の100メートルは・・・
リレー要員ならあんなものだろう。
一応下位1割には入らなかったので望外の結果では有る。
佐季の最後の800メートル
流石に800メートルが本職の数人とはペースが違うけど2番手グループでは先頭を走っていた。
いつもはペースが落ち後続に抜かれるラストも佐季は粘っていた。
この2番手グループには800メートルが本職の選手もいるだろう。
でも全国で戦うためには小さな県の記録会ごときでは上位入賞が必要だと佐季は言っていた。
佐季は2番手グループの先頭でゴールした。
5位と言う順位も立派だが自己ベストを2秒近く更新していた。
その未知のタイムを叩き出したしなやかな身体は全く余力がないのかトラックに倒れて動けないでいた。
遠目にも大きく胸を膨らませ荒い呼吸をしているのが分かった。
徐々に選手がトラックを後にしていった。
佐季は若い女性の審判員に肩を借りてトラックを後にした。
僕は急いでスタンド下へと続く通路へ下りると佐季に肩を貸し脇の下に手を回して支えていた。
「ハァハァ 私頑張ったでしょ? ハァハァ」
呼吸が整わない中で佐季が話した。
「自己ベスト大幅更新。 てか最後バテないどころかペース上がってなかった?」
「昨日の隼平から貰ったパワーのお陰だよ。
ハァハァ」
「僕は何も出して無いけどね。」
「ここで下ネタ? 隼平にもたれかかるぞ。」
「いくらでも支えてやるよ。 本当にお疲れ様。」
「隼平に褒められたら元気復活するんだよ。 流石に今は精神面の復活だけだけど。」
「イスが有るから少し休む?」
「そだね。 やっぱり自己ベスト大幅更新はダメージ大きい。」
「ちょっと待ってて。」
僕は水道に行ってタオルを濡らしいつも佐季が飲んでいるスポーツ飲料を買った。
「ほら 濡れタオルといつものスポーツ飲料。」
「ありがとう。」
と言いながら佐季は顔と腕それに足を拭いた。
「冷たくて生き返る。 あっ死んでないけど。」
「そんな余裕が有るなら大丈夫かな?」
「誰かさんのオヤジギャグが移ったんだよ。 やっぱりスポーツ飲料はこの味だな。 でも糖分補給を考えたらあれかな?」
「好きなスポーツ飲料飲んで糖分は別に補給したら良くね?」
「おー 隼平天才。」
「それほど?」
「今はいつも以上に体内から糖分抜けて頭が回ってない気がするから。」
と言うと佐季はスポーツ飲料を飲んだ。
「良し もう自分で歩けるよ。」
佐季は微笑んで立ち上がった。
「帰ったらこの記録でどれだけのポイントか計算しなくちゃ。」
「自己ベストは間違い無いんでしょ?」
「それは間違いない。 インターハイでこの記録出せてたら6位とかだったかも。」
スタンドに戻ろうとした佐季が大きな声を出した。
「あっ 荷物競技場に置いたままだ。」
「取って来るよ。 800メートルのゴールの辺り?」
「うん あそこに見えるバッグ。 ありがとう。」
と言うと佐季は僕に後から抱きつきほほにキスをした。
「本当に何から何までありがとう。」
と言うと再び佐季はイスに座った。
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