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♥ これは式神  作者: 雪*苺
八日目 / 月曜日 4月29日
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♥ モレットモール 2 / 2:1デート 2 / 売店


──*──*──*── 売店


 づるさんと分かれた私は、げんと一緒に売店の前に移動した。


 メニューのパネルを見ているげんは楽しそう。


 パネルには提供されているフードの写真と名前とサイズと値段が掲示されている。


玄武

えい、ポップコーンの味は7種類もあるみたいだ。

  7種類食べたい。

  3種類あるチョロスと3種類のチュリトスやらもそうだ。

  オリジナルサンド,ホットドッグ,ちょびっとチキン,フリじゃがポテトもそうだな。

  フランクフルトも捨てがたい。

  えい、全部食べたい! 」


衛美

「 言うと思ったわ…。

  全部は駄目だからね!

  映画が終わったらづるさんのお弁当も食べるのよ。

  私が払うんだから、1つだけにして 」


玄武

えいはケチだな。

  太っ腹なづるを見習うべきだ。

  釣り合わないぞ 」


衛美

「 ただの女子大生に財力を求めないでよ…。

  フリじゃがポテトにしたら?

  安いし、音も出ないし 」


玄武

いやだ。

  フリじゃがポテトも食べたいが、物足りない 」


衛美

なにが 『 物足りない 』よ!

  食べなくても平気なくせに! 」


玄武

い物を “ 味わいたい ” と思うのは自然の摂理だ 」


衛美

「 食べるのはづるさんの手料理だけにしときなさいよ…。

  私を破産させないで… 」


玄武

えい、働け 」


衛美

なんでアンタに食べさせる為に私が働かないといけないのよ!

  それに、 “ バイトをしない ” って条件でお小遣いを貰ってるのよ。

  “ バイトしたい ” なんて言ってみなさいよ。

  お父さんとお母さんの雷が落ちるわ 」


玄武

しかしな、現役女子大生のつき(づき)の小遣いが5万は少なくないか? 」


衛美

「 大学の交通費は親持ちだし、食堂や購買で食べるようにも余分に1万円貰ってるし…。

  贅沢言えないってば。

  私はあまり買い物とかしないし、たまに気になる映画を観に行くのに使うぐらいで……。

  貯金は出来てると思うけど、げんの食欲を満たす為には下ろして使いたくないわ… 」


玄武

ぐに増やしてやる。

  ワタシの為に使えば損はさせない。

  昨日きのうの250万はワタシの稼ぎだぞ 」


衛美

「 …………分かったわよ…。

  2つにするわ… 」


玄武

「 ケチだなえい


衛美

「 黙らっしゃい! 」


「 ──待たせな。

  チケットを買ってた。

  えいげんも、どうした? 」


衛美

づるさん!

  げんが── 」


玄武

えいがケチで揉めていた 」


厳蒔弓弦

「 揉めていたのか? 」


玄武

「 メニューにあるフードを食べたいのに、えいが買ってくれない 」


厳蒔弓弦

「 食べたいのか?

  えいさえければ私が買うぞ 」


玄武

づるは話の分かる男だな。

  持つべき者は経済力のある男だ!

  づるは頼りになる 」


衛美

づるさん…。

  げんを甘やかさないでください…。

  フード全部なんて駄目です!

 { げんは式神なんですよ。

   食べなくても平気なんですから }」


厳蒔弓弦

えいげんは食べ残したりしないだろう。

  えいの婚約者となった以上、げんとも長い付き合いになるんだ。

  えいげんを無下にはしたくない 」


衛美

づるさん…… 」


玄武

えいづるからの “ 善意の厚意 ” に素直に受けるべきだ。

  断るのはくない。

  “ 善意の厚意 ” を無下にするとばちが当たるぞ 」


衛美

「 ──もうっ!

  分かったわよ!

  げんの食欲に関してはづるさんに委ねます!

  好きにしてください! 」


玄武

い判断だ。

  今回は高く評価しよう 」


衛美

「 …………なにさまのつもりよ… 」


厳蒔弓弦

かったな、げん

  飲み物はいるか? 」


玄武

「 必要ないな。

  フードだけでいい 」


厳蒔弓弦

えいなにか飲むか? 」


衛美

「 …………私は自分で買います…。

  づるさんに出してもらってばかりは悪いですし… 」


厳蒔弓弦

えいは私の婚約者だ。

  遠慮しなくていい。

  飲みたいのを教えてほしい 」


衛美

「 …………がとう御座います(////)

  じゃあ、私はホットカルピスが飲みたいです(////)」


厳蒔弓弦

「 分かった。

  注文するから待っていてくれ 」


衛美

「 飲み物は私が持ちます。

  げんの分は全部Sサイズにしてください。

  げんは自分で持ってよ! 」


玄武

づる、アイスクレープとコティパのカップアイスも忘れるな 」


衛美

げん

  クレープとアイスは駄目よ!

  溶けちゃうでしょ。

  これ以上、欲張らないで! 」


玄武

「 買うのはづるだぞ。

  えいは口を挟むな 」


 ──もうっ、げんったら、財力があるからってづるさんにたかるなんてぇ。


 優しいのか、心が広いのか……、げんがねだったフードを買ってくれたづるさんは、フードの袋まで持ってくれる。


 我が儘を言いまくるげんに持たせればいいのに!


 私はづるさんが買ってくれた2人分の飲み物を持って歩く。


 スタッフさんにチケットを渡してくれたのは、手ぶらのげん


 づるさん,げんと一緒に【 陰陽大戦譚 】の1作目が放映されるシアタールームへ向かって歩く。


 ≪ えいぜん ≫の陰陽師達が完全監修した退治される側のおに達にスポットライトを当てた【 陰陽大戦譚 】が、どんな内容の陰陽師モノなのか楽しみ♪

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