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♥ これは式神  作者: 雪*苺
四日目 / 木曜日 4月25日
22/104

♥ 大学 2 / 昼休み 2 / テラスでランチ


衛美

「( 食堂で受け取るんじゃなかったのかしら?) 」


境戸託司

「 中庭のテラスで食べるなんて久し振りだよ。

  ──っていうか、それよりも……どうしてみやこしるんだよ?

  彼女をっといていいのか? 」


宮島

「 彼女は風邪で休んでるよ。

  見舞いに寄って帰るつもりだよ 」


境戸託司

「 そうなのか?

  風邪か……早く治るといいな。

  今年の風邪は、しつこいみたいだからさ 」


宮島

「 だな。

  ──で、たくは、女子高生を連れ込んで昼食ランチか?

  から拉致してたんだよ? 」


境戸託司

「 拉致してない!

  俺がそんな事しないってわかってるだろ? 」


宮島

「 悪い!

  拉致されかけたのは、たくの方だったもんな!

  ハハハ 」


境戸託司

「 ばっ馬鹿(////)

  さんの前で変な事、言うなよ!! 」


衛美

「 興味深い話ね。

  けい君が拉致された話… 」


境戸託司

「 されてないから!

  未遂だったから(////)」


宮島

「 男にも女にも痴漢された事もあったよな 」


境戸託司

「 ちょっ(////)

  なんで余計な事ばっか言うんだよ! 」


衛美

「 痴漢されてたの?

  驚きね… 」


宮島

「 今は見る影もないけど、たくは高1の夏休み前までは可愛かったんだぜ。

  夏休み明けにはクラスメイト全員が驚いてたよ。

  『 これがけいなのか?! 』ってな。

  ハハハ 」


境戸託司

みやこし!!

  いい加減にしろよ。

  俺の恥ずかしい話をさんにするなよ(////)」


衛美

「 見てみたいわ。

  夏休み前のけい君 」


宮島

「 そうか?

  なら、にでも写真、持っててやるよ 」


衛美

「 ありがと。

  楽しみにしてるわ、みやこし君 」


宮島

あずでいいって。

  みやこしあず

  たくと幼稚園からの腐れ縁なんだ。

  たくの事で知りたい事があったら、遠慮しないでなんでも聞いてくれよな! 」


衛美

「 ありがと。

  頼りになるわ。

  あず君 」


境戸託司

みやこし

  俺を差し置いてさんと仲良くなるなよ! 」


宮島梓眞

「 心の狭い奴だな〜 」


境戸託司

さんも名前呼びしなくていいよ!

  苗字呼びでいいよ! 」


衛美

「 “ あずま ” って、苗字みたいで呼び易いのよ 」


宮島梓眞

「 そうそう。

  く言われるんだよな〜。

  俺の名前ってほんに呼び易いからさ、今でも “ あずま ” の方が苗字だと思ってる奴もいるぐらいだからな。

  “ あずま ” が名前だって教えると驚かれるぐらいだよ 」


境戸託司

みやこし

  さんの前で “ あず ” “ あず ” って連呼するなよ! 」


宮島梓眞

「 妬くなよ。

  自分が名前呼びしてもらえないからってさ。

  女々しい奴だな〜 」


境戸託司

「 妬いてないだろ!(////)」


衛美

「 “ かずま ” だったら名前ぽかったわね 」


宮島梓眞

「 だろ〜?

  それ、親に言った事あるんだよな〜 」


境戸託司

「 お前の話はいいんだよ!

  さんと話したいのは俺なの!

  お前は気を使って少し黙ってろよ 」


宮島梓眞

「 酷い事、言うな〜。

  唯一の味方(幼馴染み)に向かって〜。

  “ 彼女を欲しがってる ” って言いふらすぞ? 」


境戸託司

めろよ!

  そういいの!

  蕁麻疹が出ちゃうだろ!! 」


衛美

「 蕁麻疹? 」


境戸託司

「 あ……(////)

  いや、あの…ええと…… 」


宮島梓眞

「 あれ?

  コイツから聞いてないの? 」


衛美

なにを? 」


宮島梓眞

なんだよ、話してないのかよ。

  一致ょ前にカッコつけやがって!

  可愛いなぁ〜 」


衛美

なんなの、蕁麻疹って?

  知りたいわ 」


境戸託司

「 言うなよ(////)」


宮島梓眞

「 いいじゃん。

  恥ずかしがる事ないだろ。

  これから友達になろうって言うのに隠し事はフェアじゃないしな〜 」


境戸託司

「 ちょっ…めて(////)」


宮島梓眞

「 コイツ、昔から女性不信なんだよ。

  女性恐怖症ってのも入ってるかもな。

  異性に迫られると蕁麻疹が出る体質なんだよ!

  ウケるだろ?

  イケメンなのに、蕁麻疹が出るから異性とは付き合えないってわけよ。

  コイツ、小学4年の時にさ、美人のお姉様達に拉致られて、チヤホヤされちゃったからさ……。

  それからよ 」


衛美

「 チヤホヤ?

  チヤホヤされただけで? 」


宮島梓眞

「 あ〜……一般的に使われる “ チヤホヤ ” の意味とは違うんだな〜。

  そうだな…… “ 人様には言えない悪戯をされた ” って言えば分かる? 」


衛美

「 ……なんとなく 」


境戸託司

「 おい!

  勝手に脚色するなよ!!

  なにもされて──なくはないけど!

  いやらしい事は何もされてないよ、さん 」


宮島梓眞

「 美人なお姉様達にあちこち、お触りされたんだろ? 」


境戸託司

「 撫で撫でされただけだよ(////)」


宮島梓眞

「 言い方が違うだけで、意味は同じだろ〜 」


境戸託司

「 ち・が・うっ!!

  断じて違うからな!!

  さんも、みやこしの言う事を真に受けないでよ?

  95%は嘘なんだから 」


宮島梓眞

なんて言い草だよ!

  たくから聞いた話を正確に話してるだけだぞ? 」


境戸託司

がだよ! 」


衛美

「 …………私にさわろうとしたわよね?

  蕁麻疹が出るのにどうしてなの? 」


境戸託司

「 え…えと……それは(////)」


宮島梓眞

「 ああ、たくは迫られるのが駄目なだけなんだ。

  迫る方だと蕁麻疹は出ないんだよ。

  男はなにに対しても主導権を握りたい生き物だからな。

  追い詰めて、言う事を聞かせたいんだよ。

  だよな〜〜〜、たく


境戸託司

「 違うって言ってるだろ!!

  もう、いい加減にしろよ! 」


宮島梓眞

「 俺の話はいやなんだろ?

  だから、お前の話をしてるんじゃないか。

  感謝はされても文句を言われる筋合いはないと思うけど? 」


境戸託司

「 だからって!

  選りにも選って、俺の恥ずかしい話をしなくてもいいだろ? 」


宮島梓眞

「 打ち解ける為には、恥ずかしい話をした方が、いいんだよ。

  異性と仲良くなりたいなら、好感度よりも親近感が大事なんだぜ 」


境戸託司

「 他の話でも親近感は湧くだろ!! 」


玄武

『 振り回されているな 』


衛美

「( そうね…。

   すっかりみやこし君のペースね。

   お邪魔虫は退散した方がさそう )」


玄武

『 なかなか面白い2人だ 』


衛美

「( そりゃ、かったわ… )

  ──食べ終わったし、私は行くわ。

  2人は仲良しなのね。

  話が聞けて楽しかったわ 」


境戸託司

「 ええっ?!

  さん、もう行くの?

  じゃあ、俺も── 」


衛美

「 お弁当、だ残ってるじゃないの。

  食べずに残すのは失礼だわ 」


境戸託司

「 …………そう、だね… 」


衛美

「 ──…講義が終わったら連絡するわ。

  けい君のLINEのIDを教えて 」


境戸託司

「 !!

  うん、勿論だよ(////)

  あっ、みやこしは、教えなくていいからな!

  IDを交換するのはさんと俺の2人だけだから!!」


宮島梓眞

「 連れない事、言うなよ 」


境戸託司

「 これ以上、邪魔するならお前の彼女に言うからな!! 」


宮島梓眞

「 告げ口する気か!?

  サイテーだな、たく… 」


境戸託司

「 俺だって男だからな。

  言われっぱなしじゃ終わらせないよ 」


衛美

「 ──ぷっ。

  ほんに仲良しね。

  まで見せ付けられるとは思わなかったわ… 」


境戸託司

「 ちょっ(////)

  違うよ!

  見せ付けてないから!

  俺が心から仲良くしたいのはさんだよ!!

  みやこしは、どうでもいいんだ 」


宮島梓眞

「 はぁん?!

  俺は『 どうでもいい 』ってなんだよ!

  カーーーッ、なんて奴だよ、たく

  お前って奴はよ〜!

  つくづく俺の優しさと友情を踏みにじるよな〜〜〜 」


境戸託司

「 踏みにじってはないだろ!

  変な言い方するなよ… 」


宮島梓眞

「 チッ…もういいから、さっさとお互いのID交換しろよ。

  ──前々から思ってたんだよ。

  お前には1度、友情という名の説教をしてやらないといけないってな!! 」


境戸託司

なんでだよ?! 」


衛美

「 ──ふふふ(////)

  じゃあ、帰りにね 」


境戸託司

「 あ…うん(////)

 ( 帰りに…(////) )

  ──あっ、俺も今日きょうの講義が終わったら、LINEするよ! 」


衛美

「 うん。

  待ってる 」


境戸託司

「( 待ってる…(////) )

  帰りね、さん!! 」


 立ち上がったけいたくは、テラスから去って行くえいの姿が見えなくなるまで見送った。



宮島梓眞

「 …………たく、声…でけぇよ… 」

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