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♥ これは式神  作者: 雪*苺
四日目 / 木曜日 4月25日
19/104

♥ 登校中 2 / 拒絶


「 ──おはよう、さん! 」


衛美

「 はあ?

  ──って…………また、アンタなの?! 」


「 あはは…『 アンタなの? 』はひどいな……。

  けいたくだよ。

  俺の事は親しみを込めて、たくって呼んでよ 」


衛美

「 “ 呼ばない ” って言ってる!

  私に『 構わないで 』って言ったよね? 」


境戸託司

「 俺はさ、さんと仲良くなりたいんだ。

  友達になりたい! 」


衛美

「 諦めて! 」


境戸託司

「 諦めない!! 」


衛美

「 諦めなさないよ!

  私は異性が── 」


境戸託司

「 嘘はめてほしいな 」


衛美

「 嘘?!

  ──嘘ってどう言う事? 」


境戸託司

「 ………………昨日きのう、食堂で学食員と仲良く…楽しそうに話していたよね?

  見ていたけど…凄く親しそうだったよ 」


衛美

「 …………盗み見てたなんていやらしいわね 」


境戸託司

「 ちっ違うよ!

  盗み見なんてしてない(////)

  食堂に入ったら偶然……。

  帰りも声を掛けようとしたら、2人で車に乗り込んでかへ行ってしまったし…… 」


衛美

も盗み見てたわけ?

  いやらしい… 」


境戸託司

「 だから、偶然…だよ!! 」


衛美

「 さっきから『 偶然、偶然 』って言ってるけど──、この世に “ 偶然 ” なんてないの。

  あるのは “ 必然 ” だけよ。

  折角だし、これを機会に私と仲良くなるのは諦めてくれると嬉しいんだけど? 」


境戸託司

「 …………さ── 」


 思いもよらないキツい口調で、えいから拒否されるけいたくは、悲しい気持ちになった。


 えいと話したいけいたくは、えいの腕を掴もうと手を伸ばした。


衛美

「 ──さわらないで!!

  私にさわると酷いわよ!! 」


 咄嗟に身を引き、予想外な拒絶反応をしたえいに対し、けいたくは思わず怯んでしまい、手をめた。


 行き場のなくなった手は、どうしていいのか分からない様子だ。


衛美

「 私に “ さわろう ” なんてしないで!!

  身内以外は── 」


境戸託司

「 …………ご、ごめん…。

  別に変な事をしようとしたわけじゃないんだ。

  …………はは…拒絶されるくらい俺ってきらわれて── 」


衛美

「 ……あ…ちが──……そ…そう!

  そうなの!

  わかってくれた?

  ──私は、異性にはさわられたくないの!

  これに懲りたら私には近付かないでよね!! 」


 そう言うとえいは、けいたくの前から走り去った。

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