表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
♥ これは式神  作者: 雪*苺
四日目 / 木曜日 4月25日
18/104

♥ 登校中 1 / in玄武


衛美

「( ──まったくもう!

   信じられない!!

   なんだって外食先で彼奴あいつと出くわさないといけないの?!

   ほん昨日きのうはサイテー!!

   折角の楽しい気分が台無しよ!! )」


玄武

『 どうどう。

  えい、落ち着け 』


衛美

「( はぁぁぁぁん?!

   これが落ち着いていられる事ぉ?!

   冗談は言わないで!! )」


玄武

しかしな… 』


衛美

「( しかしも、案山子も、駄菓子も、ないっ!!

   なんだって選りにも選って、彼奴あいつが、あの店で、店員なんか──!! )」


玄武

『 “ 此方こっちに戻ってた ” と言っていたな。

  “ ただならぬ事情があって ” とも言ってもいた 』


衛美

「( 彼奴あいつの事情とか、どうでもいい!!

   兎に角、あの店には2度と行かない!!

   絶対に! )」


玄武

『 運転免許も持っていないえいに行けるとは思えないがな。

  道順も店の名前も覚えていないだろう 』


衛美

「( …………そういや、そうよね…。

   行こうにも行けないか…。

   かった!! )」


玄武

『( げんどうしゅうが戻ってた──という事は、げんづるも戻ってている──という事か…。

   少々、厄介な出来事が起こるかも知れないな…。

   いや──既に起きている……か )』


衛美

「( あ〜〜〜もう、憂鬱〜〜〜…… )」


玄武

『 まるで、ういひめだな 』


衛美

「( はあ?

   ういひめぇ〜??

   誰なのそれ? )」


玄武

うれいている少女──という意味だ。

  大昔は未婚の少女の事を “ 姫 ” と表現していたからな 』


衛美

「( ふ〜〜ん?

   …… “ 姫 ” はめてほしいかも。

   “ 姫 ” って言われるようながらじゃないし…第一、恥ずかしいわ… )」


玄武

『 そうか?

  ……まあ、昔で言えば完全に行き遅れ…だしな 』


衛美

「( 行き遅れ──って?!

   の時代の話よ? )」


玄武

『 千年以上、前だな 』


衛美

「( 千年って──。

   平安時代?? )」


玄武

『 そうだな。

  平安京は知っているか? 』


衛美

「( まぁ……、一応はね。

   ……あっ、そう言えば、再来週に映画が公開されるってCMで流れてたわね。

   バックトゥー・ザ・陰陽師・ナウ──だったかしらね??

    “ あなたの知らない「 陰陽ライフ 」教えます ” って、妙にふざけたタイトルの──。

   コメディなのかシリアスなのか分からないけど…今、ちょっとした陰陽師ブームがてるもんね。

   それにあやかった映画なのかも )」


玄武

『 観てみたいな 』


衛美

「( ええっ?!

   陰陽師の映画に興味あるの? )」


玄武

『 勿論だ。

  ワタシは実際に平安京で暮らしていたからな。

  現代人が平安京をどのように考えて作ったのか気になる 』


衛美

「 そうなの?

  げんが『 どうしても 』って言うなら行くけど…… 」


玄武

『 いいのか、えい

  恩にきる 』


衛美

「( 別に…。

   ってもらってるもんね。

   ──その代わり、実体化しさないよ。

   私に1人で行かせるなんて許さないから!! )」


玄武

『 ああ、勿論だ。

  実体化は朝飯前だ。

  なんの問題もない。

  再来週が楽しみだ 』


衛美

「( 『 知ってる平安京と違う! 』って、文句は言わないでよ? )」


玄武

『 楽しみではあるが、大して期待はしてない。

  大丈夫だ 』


衛美

「( そう?

   ならいいけど…… )」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ