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♥ これは式神  作者: 雪*苺
三日目 / 水曜日 4月24日
12/104

♥ 放課後 1 / デート 1


 午後の講義が終わってからえいスマホスマートフォンLINEラインをする。


 校門へ向かうと黒塗りの高級車がまっていた。


 そうか…車で行く気なのか……。


 過保護過ぎるでしょ、≪ ≫の本家は!!!!


衛夛

えいちゃん!

  待ってたよ 」


衛美

えい…… 」


 黒塗り高級車の後部座席から降りてたのは誰でもない我が弟だ。


 後部座席のドアをけてくれたのはえい専属のSPさん。


 誰が見てもお高くて高級品な黒いサングラスとスーツをビシッと完璧にこなす長身で黒髪のSPさん。


衛美

えいそれ()に乗って行く気?

  目当ての公園は遠いの? 」


衛夛

「 いんや。

  の公園。

  ああ、でも…歩いては行けないか…… 」


衛美

「 どうして? 」


衛夛

「 ちょっちさ〜……いろ(いろ)あるんだよね〜 」


衛美

「 はあ? 」


衛夛

「 いいから、乗って 」


衛美

「 う、うん 」


 えいに促されて高級車の後部座席に座る。


 流石は高級車なだけあって、車内はピカピカでシートも座り心地がいい。


 こんなに素晴らしい車に毎日乗って登下校しているなんて、羨まし過ぎるんですけど!!


 なんなの、この天と地底程に違う差は〜〜〜!!


 えいが分家のちょうとして産まれていたら、私が本家の養女になっていたかも知れないのに!!


 ……………………宿業を呪ってもいい??


衛夛

とき、出せ 」


凱和

「 はい 」


 えい専用高級車の専属の運転手さんの名前は、ときさんらしい。


 それにしても……どう見ても目上のときさんの名前を呼び捨てにしたり「 出せ 」って命令したりして……かなり失礼なんじゃないの??


衛美

えい

  運転手さんの名前を呼び捨てたり、命令したり…年上の人に失礼だよ! 」


衛夛

「 好きで言ってるんじゃないよ。

  そう言わないと動いてくれないんだよ。

  このお兄さん達はさ 」


衛美

「 はあ?

  ……どういう事なの? 」


衛夛

義父とうさんの教育方針の1つだよ。

  ≪ ≫次期当主として──、使用人には “ 敬称を付けない ” “ 敬語を使わない ” とかさ。

  いろ(いろ)と決まり事があるんだよ…… 」


衛美

「 へえ…?

  そうなんだ?

  ……大変ね? 」


衛夛

ほん、マジで大変だよ!

  ストレスも溜まるし……その内、自慢の髪が禿げてるかも…… 」


衛美

「 髪の抜けたえいか。

 ……ちょっと見てみたいかも? 」


衛夛

めて…… 」


凱和

「 ──若、きました 」


衛美

「 …………は?

  若ぁ??

  えい…『 若 』って呼ばれてるの? 」


衛夛

「 ……うん(////)」


衛美

「 へえ… “ 若 ” ねぇ?

  なんかヤの付く職業の人みたいね… 」


衛夛

「 言うなよ(////)

  ──ほら、りるぞ! 」


衛美

「 は〜い♪

  若様♥ 」


衛夛

「 呼ぶなよ(////)」


 SPさんがドアをけてくれる。


 高級車を降りた私の視界に入った公園は、今までに見た事のない綺麗過ぎる公園だった。


衛美

「 こんな公園があったんだ…… 」


衛夛

「 ≪ ≫が管理してる公園の1つだよ。

  他にも幾つかあるんだけど、大学から1番近い公園がなんだ 」


衛美

「 へえ~~……公園まで管理してるなんて本家って凄いね。

  こんなに綺麗な公園だと、維持費は相当な額なんじゃないの? 」


衛夛

「 かもね…。

  オレはだ…までは知らないんだ 」


衛美

「 そう…… 」


衛夛

「 ほら、此方こっち

  此方こっちいグレープ屋があるんだ! 」


衛美

「 あっ──、ちょっ…待ってよ! 」


 いきなり私を手を握ったえいは走り出した。

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