♥ 何処か / 心霊スポット / 肩慣らしに丁度いい場所?
──*──*──*── 何処か
玄武の転移陣で移動した場所は、何処かの森の前??
衛美
「 ………………玄武、此処は何処なの??
どうして目の前に森があるの? 」
玄武
「 ●●県にある有名な心霊スポットらしい。
1度でも入ると脱出の出来ない場所と言われているらしいな。
日本で最も有名な自殺の名所らしい 」
衛美
「 “ らしい ” って……。
何か…緊張感が薄れる単語ね… 」
玄武
「 人間の噂は当てにならないからな。
実際に入って確かめてみる必要がある。
この森が当たりなら、何処かに呪具がある筈だ 」
衛美
「 当たりなら?
ハズレだったらどうなるの? 」
玄武
「 噂はパチと言う事になる 」
衛美
「 パチ? 」
玄武
「 ただの森…という事だ。
自殺の名所にしたのは身勝手な人間だ。
この森は、身勝手極まりない人間の被害者というわけだ 」
衛美
「 ねぇ、森の中で自殺する人が居るって事はよ、もしかしたら……死体や人骨を見掛けたりする…事もあるのかしら?? 」
玄武
「 普通にあるだろうな。
死体や人骨を見付けた時は通報すればいい。
帰りを待つ家族が居るなら、帰してやれば喜ぶだろう 」
衛美
「『 通報する 』てっ言っても森の中に入ったら電波が届かないんじゃないの? 」
玄武
「 結界の中に居ればスマホは使える。
安心しろ。
──弓弦、衛美の半径3m以内に居るようにな 」
厳蒔弓弦
「 分かった。
玄武、此処は青森ヶ原樹海ではないか? 」
玄武
「 そうだ。
確かそんな名前だった 」
衛美
「 樹海??
樹海って●●県にある富士の樹海じゃないの? 」
厳蒔弓弦
「 衛美、青森ヶ原樹海は●●県にはない。
富士山は●●県にあるんだ。
●●県は富士山ではなく、お茶の産地だ。
──此処は昔から心霊スポットとして特に有名な場所だ。
当たりの可能性はある 」
衛美
「 …………ハズレだったらいいのに… 」
玄武
「 衛美、頭の中に声が響いたら教えるようにな。
周辺を式神達に探させる 」
衛美
「 分かったわ…。
玄武、実体化は解かないでね。
恐怖くても弓弦さんには抱き付けないんだから! 」
玄武
「 分かっている。
衛美はホラーモノが苦手だからな。
確りワタシに抱き付いていればいい 」
衛美
「 そうするわ… 」
厳蒔弓弦
「 樹海の中には民宿村があった筈だ。
寝泊まりするなら立ち寄ってみるのも良いだろう 」
衛美
「 えっ……樹海の中に民宿があるんですか?
行ってみたいです 」
玄武
「 確か、精進湖の観光ように出来た民宿村だったか。
衛美が行きたいなら、後で寄ってもいい。
──肩慣らしに丁度良い森だ。
入るぞ 」
衛美
「 観光用の宿泊村があるなら、ちゃんとした道路があるんじゃないの?
どうして態々森の中から入らないといけないのよぉ… 」
厳蒔弓弦
「 監視カメラが付いているからな。
見付かると不法侵入罪で捕まるレベルだ 」
衛美
「 えっ…不法侵入??
犯罪??
確かに見付かったら拙いですよね… 」
気が重いわぁ…。
──この富士樹海の中で、どんな事が私達3人を待ち受けているのか検討も付かない。
不安しかないけど、玄武と弓弦さんが居てくれるから、きっと大丈夫よね?
嗚呼っどうか──、富士樹海の中に呪具がありませんように!!!!
警察に捕まって連行されませんようにっ!!!!
私は心の中で懸命に祈る。
玄武の合図で弓弦さんと私は青森ヶ原樹海の中へ足を踏み入れた。
◎ ここまで読んでくださった読者さん、有り難う御座います。
これ以上作品を続けるのは個人的に難しいと思い、誠に勝手ながら完結させていただく事にしました。
ずっと放置しているよりは、取り敢えずキリの良い所で一旦区切りを付けて、完結させた方がいいかな~~~と判断しました。
続きを投稿するかどうかは未定です。
出来れば投稿したいですけど、現状では難しいかも知れません。