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7話 時間
ルークは穏やかな表情で「今までは災いと共に存在と消滅を繰り返していたのに、こんな時間を持つ事自体、今まではなかった事なんだよ。」と笑うと、学院長は優しく「写真にアリーアさんと写っていたのはお前なんだね。前の災いの時に出会って知り合えてたんだね。」と尋ねた。
ルークは頷き「なぜ写真があるんだろう。不思議なんだ。アリーアには覚えていて欲しかったのかな、せめて思い出して欲しかったのかも。でもアリーアは以前の僕の事を忘れてしまっているよ。でもまた出会えた。」と嬉しそうに言うルークを見て「アリーアさんはお前の事を忘れてなんていないさ。彼女の記憶から消えても心が覚えているよ。だから写真を見た時、すごく困惑していたよ。きっと記憶がないのに心は覚えているから受け止めきれなかったんだよ。」。
学院長は優しい眼差しでルークを見た。「お前は最初に災いが現れた頃とちっとも変わらない。でも私は歳をとったよ。」。ルークは学院長をまっすぐに見て「預言が現れた時だけ僕の時間が流れるんだ。でもあなたが僕の兄さんで本当に良かった。兄さんには知ってもらいたい、実際に僕にはあんな災いを起こす力なんてないんだよ。」。学院長は「わかってるよ。」とだけ答えた。




