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第5話 2人とうたた寝

風邪で寝込んだ明久と看病しに来た葦原。葦原の仕事疲れを察した明久は帰って欲しそうだったが…?

明久は目が覚めた。もう随分と寝ていたと言うのにまだ眠れたらしい。近くを見ると葦原がベッドに突っ伏して眠っていた。明久は上体を起こして葦原の匂いをスン、スンと嗅いだ。体は洗ってあるがかすかに疲れtストレスの匂いがする。葦原は激務の後にここへ来たのだと明久は察する。


コンビニに行ってフルーツヨーグルトを買って来たはずなのだがその手には何もない。


「冷蔵庫に入れておいたって事か」


頭痛や倦怠感は少しマシになったもののやはり完治にはほど遠い。このままでは葦原が風邪を引いてしまう。明久はどう起こしたものか考える。まずは葦原を揺さぶる。


「葦原さん、葦原さん。起きて」


揺さぶっても起きる様子がない。ただ寝息を立てて寝ている。


「葦原さん、あーしーはーらーさん」


声をかけても揺さぶっても、肩を叩いても起きる気配がない。


「ぬう…」


こうなったら自らどこかへ運んで寝かせるしかない。明久はベッドから起き上がると葦原の両脇の下から両腕を通して指を組み、後ろに体重をやる様にして引きずる。やがて両親の部屋のシングルベッドに連れていくと彼をドアから近い方のベッドに寝かせる。それから上に掛け布団を被せて置いた。


一仕事終えて額の汗を拭うと葦原がベッドでゴロリと明久の方を向いて寝返りを打った。


「………………」


穏やかな寝顔をしている。明久は自室に戻るとスマホを取りに戻った。カメラを起動してその寝顔を撮ろうと戻ると葦原は起きていた。


「ごめんごめん、私とした事がうっかり寝てしまった」


明久は一度カメラのアプリを閉じて葦原をベッドに押し倒した。


「?!」


困惑する葦原に構わず明久は掛け布団を被せる。


「寝て」


「え?」


「いいから」


「でも…」


「寝て」


有無を言わせない気迫を感じる葦原。ぽかんとしていると明久は左手の人差し指と中指を葦原のまぶたにやり、それをゆっくり下に降ろした。薄目で開こうとしても明久はジッと見つめて寝た振りを許さない。


葦原が寝なければ明久は寝ないと言うのなら、意地を張って起きてても意味がない。葦原は仕方なく言われたとおりに寝ることにした。


眠りに落ちるまではカメラで寝顔を撮れば撮影音でバレる。明久も部屋に戻ってアラームを30分後に設定して寝る事にした。


しかし、今度は明久が寝過ごしてしまい起きる頃には葦原が晩御飯を作っていた。卵とネギと細かく砕いた鶏のささみを入れた雑炊だった。味付けは少々薄め。自分で食べる分にはほうれん草とベーコンのスパゲッティを作っていた。


本当に好きだな、なんて最初は明久も思ったが葦原の性格からするに自分への気遣いで本当は食欲あるのにおかわりを遠慮したりしない様にと考えて別の物を食べてるのだろうと考えを改めた。単純にスパゲッティが好きなだけでもあるが。


実際元気が出て食欲も湧いている。せっかくなので厚意に甘えておかわりした。葦原はニッコリ笑ってお玉で茶碗に雑炊をよそう。


「葦原さん…。ごめん、疲れてるだろうにこんな事させて…」


「うん?いや、大丈夫だよ。ここ最近は仕事も楽で体力余ってるんだ」


「嘘だよ。分かる。葦原さん、いつもと匂いが違う。疲れてストレスが溜まってる匂いだ」


葦原はドキッとして自分の匂いを嗅ぐ。シャワーは浴びた。服も着替えた。困り顔で明久に茶碗を渡しながら尋ねる。


「私、匂うかな…」


「常識的な範囲だけど…。疲れていたりストレスがかかっていると出る特徴的な臭いがあるんだ。僕はそういう匂いを他の人より少しだけ嗅ぎ分けられるんだ。葦原さんは疲れてる。なのに僕の世話をしてくれている」


図星を突かれて次の言葉に困るかと思ったが葦原はニコリと笑う。


「あはは、君に隠し事はできないなあ。だって、正直に言ったら君は遠慮するでしょ?」


「まあ…」


「君ほど勘が良ければ分かるだろう?私に何を言っても君の世話をやめたりしないんだ。君の事を大事に思ってるからね。だから私としては敢えて騙されて欲しいんだ。私は仕事疲れなんてなくて元気だって」


「…分かった」


明久としては帰ってしっかり休んで欲しい気持ちだったが、葦原にここまで言われては彼の厚意に甘えるのが彼の思いやりへの適切な応え方だろうと考えた。その後、食事を終えると歯を磨いてベッドに戻った。


その後、しばらくして眠れなくなって掛布団を肩からかぶりながらリビングルームに向かうと劇場版流れるカニカマボコの冒険を眺めている葦原の隣に座った。彼は何も言わず一緒に映画を鑑賞する。やがて明久は内容に退屈して船をこぐと葦原の肩にもたれかかる様にして眠った。


こんな調子でまた一晩明け、明久は風邪がすっかり治った。病み上がりだからあまり羽目を外さない様に、帰ったら手洗いうがいは必ずする様にと明久は葦原に口酸っぱく言われた。





今日は祝日。明久はぐーっと背伸びをし、一息ついてからベランダから登って葦原の部屋に向かう。ベランダの引き戸を開いて中に入り彼の部屋に向かった。彼の寝室にの扉をノックをするが返事はない。そーっと中を覗くと葦原が背中を向けて寝ていた。明久はとことこと近づく。寝息が聞こえる。起きる気配はない。


明久は掛布団をめくると中に入る。とても暖かい。このまま寝ようとしていると葦原が寝返りを打った。葦原の腕が明久の腕の上に乗る。まるで「もっと近う寄れ」と言われた気がした明久は葦原に密着する。彼の胸板に鼻が当たった。


「ん……?」


葦原が寝言を言う。しかし起きる気配はない。


彼の腕の中で筆舌に尽くしがたい様な多幸感が彼の中でぶわーっと広がる明久。彼は腕を葦原の腰に回してきゅっと抱きしめて寝る。やがて明久も眠りに落ちた頃、葦原が何か違和感を感じて起きた。微睡みを引きずりながら目をやると明久が自身に密着して眠っている。なんだ、明久君か。なんてのんきに思ってまた寝る。


「んにー…」


鳴き声の様な変な寝言を言いながら葦原の胸板で指の腹で爪を研ぐ様な仕草をする明久。葦原は寝ぼけながら明久の頭を撫でる。明久は葦原の鎖骨の下あたりにデコを擦り付けて眠る。


やがて回転寿司で冷凍マグロがレーンに流れて来る夢を見て葦原が起きた。ぼんやりした頭で周りを見回す。やはり何かが変だ。しかし明久がすぐ傍で寝ているぐらいしか特に変わった点はない。疑問に思いつつ尿意を催したので明久に少し避けてもらう事にした。


「ごめん、ちょっとトイレ行くから…」


「ん…分かった」


明久が上半身を起こした。隣を通って葦原はトイレに向かう。明久は掛布団を被ってそのまま寝る。瞬間湯沸かし器に水を入れて沸騰させコーヒーを飲む準備をする。結局違和感の正体は何なんだろう。葦原は疑問に思いながら自室に戻る。何度見ても明久がいるだけである。彼の部屋に明久がいる事は大して珍しい事でも何でもない。


では一体なんなのか…。引きずった微睡みが彼の意識から剥がれ落ちて来た頃、彼がベッドの中にいたと言う点に気が付いた。それについて聞こうと思っていたが明久はとても気持ちよさそうに寝ていて起こすのも気が引けた。


朝ごはんのスパゲッティを作っているとやがて眠そうに起きた。


「おはよ」


「ん、おはよ」


「明久君、ご飯はもう食べた?」


「…そう言えば食べてないや。今日も食パンとブルーベリージャムかな」


「うちで食べてく?」


「うん。食べる」


葦原は今作っていたスパゲッティに市販のソースをかけて明久に渡し自分の分をまた別に作る。葦原は自分の分のスパゲッティを作りながら明久に尋ねる。


「今朝の事だけどさ」


「うん」


「どうして私のベッドの中にいたの?」


「寝心地良さそうだったから…」


葦原は少し考える。ここから先、どう話したものか。「人が寝てる所に勝手に入り込んじゃ駄目でしょ?」少し説教臭いかもしれない。「そっか」いや、これはまた同じことを繰り返すだろう。大事なのはやはりお互いの関係上はベッドで添い寝はまずいと言う事だ。これをいい感じに言葉を並べて…。


「やっぱり添い寝はまずいよ」


「僕、あまり体温が高くないんだ。それで今ぐらいの朝が冷える季節は寒くてあまり眠れなくて。掛布団を増やすとちょっと重いし。葦原さんと寝ると物凄く寝心地が良かったんだ」


「う…」


眠りたくても眠れない辛さは葦原もよく知っている。体は眠いのにベッドで横になってもいつまでも眠りには落ちない。時々スマホを開いて確認する度にあれから何分間こうしているのか、後何時間しか眠れないなんて焦りが募る。やっと眠れたかと思えばすぐに起きてしまってまた寝付けなくなる。スマホを確認してSNSなんて眺めているとあっという間に1時間は過ぎる。


あまり眠れずに倦怠感を引きずりながら出社すると気合いが必要な場面に迫って強い眠気が襲って来る。増え続けるカフェイン飲料。その残骸。


環境音ASMR、アロマキャンドル、睡眠サプリ、睡眠時間確保のためにあの手この手尽くした所ようやく寝付けるようになったものの職場で取り返しのつかない失敗をする夢を見たり、会社に遅刻する夢を見たり、チーズマカロニに転生してフォークに追われる夢を見たりと眠りの質は中々向上しなかった。


もし明久が毎朝辛い倦怠感を引きずって学生生活を送っているとしたらと考えると葦原はあまり強い言葉で言い返せなかった。実際の所は葦原が想像するほど酷く眠れないなんて事はなく午前中は少し眠いだけなのだが。


「駄目かな」


「えっと…」


答えに詰まる葦原。明久は食事の手を止めてじっと葦原の目を見つめる。その視線に耐え切れず余所を向いて腕を組み低く唸る葦原。明久は席を立って葦原に歩み寄り、膝立ちになって葦原の顔を見上げる。


「保留で…!」


「保留かあ…」


明久はへにょっと眉をハの字に開いてしょんぼりする。その後、明久は食事に戻りそれから無断でベッドに侵入してくる事はなくなった。お互いにちょっとだけ寂しいのだった。





葦原はスマホの時計を確認する。迎えに来る予定時刻を既に8分過ぎている。チャットをしても返事は帰って来ない。ひとまず30分ぐらい待ってみるかな。なんて考えているとやがて西方の車が到着した。


「瑞穂~っ!ごめーん、遅れた!」


「ううん、大丈夫」


西方の車に乗るとすぐに発進した。今日は西方と遠くの阿須アイランドと言う遊園地に行く事になっていた。何でも西方の友達が遊園地に行く日にどうしても外せない仕事が入ったらしく西方にどうしても欲しいお土産を頼んだらしい。チケットはその友達と友達の恋人で2人分あったのでそれで葦原を誘った様だ。


車に乗りながらいつも見る風景を過ぎて行く。会社の前を通るので知り合いが数人見えた。いちいち道路の車を見ていないので葦原には気付かない。葦原はチャットを確認すると明久からチャットが届いていた。「猫太郎重里ねこたろうしげさと忘れないでね!」と書いてある。猫太郎重里は阿須アイランドのマスコットキャラクターだ。大正時代の男性の様な服を着た渋い三毛猫の様な外見をしている。明久も同行したがったが学校行事と重なったため泣く泣く断念する事になった。せめてぬいぐるみだけは買って欲しいと言う。


葦原は「もちろん」と返信し、忘れない様に明久からのチャットの画面をスクショ撮ってスマホのロック画面とホーム画面に設定しておいた。これで忘れる事はないだろう。多分ないはず。西方が買いたい物もぬいぐるみではあるが彼が友達から頼まれているのは阿須アイランドのマスコットキャラではなく遊園地限定のアニメのぬいぐるみキャラだ。


「敦、お土産買うの忘れない様にね」


「まあ忘れた時は忘れた時でしょ」


なんて笑いながら言う。西方の友達の分まで覚えておかなければ…なんて思う葦原なのだった。道中は中々に長く葦原は寝たり起きたりした。高速道路のパーキングエリアで西方は冷えた缶コーヒーを葦原の頬に当てて起こす。


「トイレ休憩行かなくて大丈夫か?」


「うん…まだ大丈夫。ありがとう」


葦原が缶コーヒーを飲んでる間に運転座席に乗って運転を再開する西方。


「今更言うのもなんだけどさ、やっぱり交通機関利用した方が早かったんじゃない?」


「まあそう言うなよ。たまにしか旅行に行かないんだからそういう時ぐらいマイカーを使ってやらないと、車庫で腐らせちゃ可哀そうだろ?」


「うーん…まあそれもそうか」


葦原が旅行に出かけるとしたらどちらかと言うと目的地にたどり着く事が最優先で、その過程を楽しむのは基本的に二の次である。西方の場合は目的地に着く以上にその道中を楽しむのが最優先で目的地は都合によって変えたりする。車に乗ってドライブを楽しんだり、その場の空気を吸ったり、ちょっと遠回りしたり、地元では見かけない異文化を楽しんだりとそんな具合だ。西方との旅行では普段の葦原であれば見聞きしないだろう珍しい体験ができるし、西方は他の誰かと喜びを共有できてwinwinなのである。


それから葦原はコンビニで買ったホットドッグを食べる。西方は友達が車の中で飲み食いものをこぼしても大して気にしないが結構値の張る車なので葦原はこぼさない様に細心の注意を払って食べた。


「そう言えばまだ新曲は出さないんだね。明久君が気にしてたよ」


「マジ?いやあね、何回か完成間近まで行ったんだけど何か今一つピンとこなくてね。複数のパターン作って没にしてそのままにしてるよ」


「完成間近まで行った作品をもう少し煮詰めてみたら?」


「んーー…いや、駄目だな。欠けてるパーツをはめたら完成するって感じじゃなくて、大事なパーツをつけ忘れたまま完成させたって感じ。多分1から作った方が早い」


「そのパーツって言うのはまだ撮ってない音源の事?」


「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。何かこう、試行錯誤の末にやっと見えて来たビジョンを追って行くといつの間にか霧散してる感じなんだ。糸口が見えてきたらそれを追わないとすぐに見えなくなるのに焦って追いかけるといつの目指した何かからかけ離れたものになってる。まるで望んだ物を映し出す蜃気楼に囲まれてあらぬ方角へ走り続けてる様な…」


赤信号で止まりながら西方はハンドルに頭を何度かぶつけながら唸る。よほど参っている様だ。あまり触れない方が良かったかもしれない。


「阿須アイランドで何かインスピレーションが湧くといいね」


「だといいんだがな~」


高速道路を降りてしばらく移動し、フェリー乗り場に車を駐車して船に乗る。発進すると潮風に当たりながら波に揺られる。日差しのおかげでちょうど温かい。葦原はスマホを取り出して手すりの近くでパシャパシャと風景を撮る。


「スマホは落とさない様に気を付けろよ」


「うん」


何枚か撮っていると近くで悪ふざけをしていた大学生にぶつかってスマホが手から離れる。


「わあっ!!」


西方が手すりから半身を乗り出してサッとスマホをキャッチした。スマホを葦原に返すと先ほどぶつかって来た大学生が何度も頭を下げて謝る。


「「す、すみません!!」」


「はしゃぐのは構わんけど場所はちゃんと考えような」


西方はそう短く注意した。


「ありがとう敦。どうなるかと思ったよ…」


「葦原もトラブルに巻き込まれるケースを予想して周りを良く見た方がいいぞ」


「うん、よく勉強になりました」


葦原は大切そうにスマホを両手で持つ。西方は大きくあくびをしながら船内に戻って行った。葦原はSNSの友達同士だけのTLに写真を貼った。それから少し冷えて来たので船内に戻って西方の座ってる椅子の隣に座る。


あまり船に乗る機会がなく楽しんでいた葦原だったがあっという間に降りる事になって少し残念だった。帰りにまた乗る事になるからと気を取り直す。一応忘れ物がないか座っていた座席の周囲を確認した。甲板に向かうと船から既に阿須アイランドが見える。


やがて船から降りると歩いて阿須アイランドへ向かった。阿須アイランドは海の一部を埋め立ててその上に遊園地が立てられている。ゲートからしてその気合いの入りようが伺える。2人は豪華なゲートを見上げて感動する。


「でけえ…」


「写真で見るよりずっと迫力あるね」


2人で列に並んで待ってから入場する。忘れない様にと2人は先に目当てのぬいぐるみを探しにお土産屋へ向かう。ゲートも大きかったがぬいぐるみも想像したより大きい。仕方がないので一度コインロッカーに荷物を預けた。


葦原はパンフレットを取り出して広げる。


「どこから行こうか」


「アトラクションも気になるけど食事にしないか?ちょっとお腹が減って来た」


「いいね。どこへ行こう」


「こことか?」


海の家と言うレストランだ。まるで海賊の根城の様な雰囲気が素晴らしい。葦原も乗り気でそこに決めた。ちょうど昼過ぎぐらいだったので人も多く席に着くまでに時間がかかった。値段もやはり高め。しかしどれも美味しそうだ。


西方はサーモンとモッツァレラチーズのカルパッチョとピザ、葦原はミートソーススパゲッティがなかったのでボロネーゼとシーザーサラダを注文した。料理が美味だった事はもちろん景色が美しく、店内の装飾や民族音楽が非常にいい雰囲気を醸し出していた。全ての経験を含めてこの値段と考えるとむしろ安いぐらいだったと大満足で店を出る。


2人は店を出てしばらく歩きながらどのアトラクションを楽しむか考える。途中のお店でネオンライトの様な光るサングラスが売ってあったので西方はそれを2人分買った。まだ外が明るいので光りを点けても大して明るくはないが2人はそれを着けて一緒にツーショットを撮った。


それから西方はジェットコースターに乗りたいと言い出したが仮に多少は列に並んで末にせよ食後はキツイと言う事で他のアトラクションを探す。


すると西方はワクワクな表情であるアトラクションへ一緒に行こうと葦原の腕を掴んだ。お化け屋敷である。阿須アイランドのお化け屋敷は本物が出ると言う曰く付きで人気がある。テレビで何度も紹介されるぐらい有名で作り込みが凄い。大の大人が悲鳴を上げながら出口から出て来るなんて事も少なくないらしい。


「ええ~。私はちょっと…」


「いいじゃんいいじゃん!行こうぜ!」


「いや、でもさぁ…」


「怖いの?」


「怖くはないけど…」


「じゃあ決定!」


葦原は半ば強引に西方にお化け屋敷に連れて行かれるのだった。


日常系って書いててずっと「こんな感じでいいのか?面白いのか?」って迷う。少なくとも試行錯誤しながら書くのは楽しい。執筆時間がかかるのが考え物。「後の添削で面白くすればいいからまずは書ききる!」と言う気持ちを大事にしてる

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