ミッション-11
リュウと川本
それから午後18時仕事が終わり、リュウと一緒に工場の外へ出た。15分くらい歩いた所に居酒屋があり、リュウが店の中へ入って行ったので川本も入って行く。
そこで、リュウはいつもの席に座り川本は少し緊張している感じで席にすわる。注文を済ませ2人で飲んでいる。
「オマエサッキモイッタケド、ナカナカシゴトデキルナ、スゴイナ」とリュウは言う。
「いえいえ派遣なんで必死に仕事覚えないといけないから」と川本は言う。
「フーンソウイウモンカハケンテ、タイヘンダナ」とリュウは言う。
「リュウさんこそ日本語上手ですね、勉強したんですね」 と川本は言う。
「コノニホンゴハシゴトスルタメダヨ。セイカツシナイトイケナイカラナ」とリュウは言う。
「そうなんですか、リュウさんこそ大変ですね。お国はどこですか?」と川本は言う。
「オレハチャイナノハシッコノシャンパオトイウチイサイクニダヨ」とリュウは言う。
「なるほど、意外と遠い国なんですね。ガンバッテいるんですね」と川本は言う。
「オマエハクニハドコダ?トキドキニホンゴカ゚ヘンダヨ」とリュウは言う。
「え?わかります?僕はアガダナルという国の出身で日本人とペセウ人とのハーフです」と酔っ払った勢いでつい本当の事をしゃべってしまう川本だった。
でもリュウは仕事をしている時はきついけど仕事から離れたら、人間味のある人物に思えてつい気を許してしまったのだ。
「フーン、ドウリデメノイロカ゚ニホンジントチガウトオモッタ」とリュウは言う。
川本は、酒に酔っ払ったり感情的になると目の色が緑色になるのである。
「今日はなんだかいい気分だな」とついポロッとつぶやいた川本だった。
リュウといるとなんだか友達と飲んでいる不思議な気持ちになると、感じてしまった。リュウは不思議な魅力があると確信した。
それから、いろいろとリュウと酒を飲みながらしゃべっている。もう終電の時間が来てしまった。川本は少し残念に思ってしまった。
川本は殺し屋を何年もしていて心を許して話が出来る友達がいなかった。
リュウはスパイの対象者だが心を許してしまう人物だった。
川本はこれは仕事だと思い精神の葛藤をしていた。帰る時間になったので2人は居酒屋を出て急いで電車に乗った。2人は笑いながら別れを告げてお互い帰っていく。
そして、アパートに帰ったのは12時30分だった。真辺中佐には自分の本当の気持ちを押さえて、モーレス信号を送った。
それから、30分シャワーを浴びてユニットバスから出てきたら、情報屋の赤木からモーレス信号が来ていた。
川本は急いでパソコンを開きモーレス信号を解読していた。
チャイ・ファンロンが3人のサイボーグの殺し屋を雇った…
名は、ドラゴ、ベガス、エニックスだ…
カブトの人相書きが出回っているぞ…
気を付けろ…
チャイ・ファンロンはカブトに賞金をかけたぞ…
とモーレス信号が来ていたのだ。
これはどういう事だと思っている。流石に今回はヤバいかもなと川本は思い始めた。
念の為防護服と防弾服は着といた方が良さそうだなと考えている。
真辺中佐には悪いが作戦は上手くいきそうもないなと感じている川本だった。




