表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/14

14. 調理スキル獲得と思わぬプレゼント

6日目。

今日の朝食は和食なので少し早めに起きる。

ちなみに服はシーラさんから貰ったメイド服を早速着ている。アンナさんがきっちり尻尾穴を開けてくれたので、着心地も抜群だ。鑑定してみたら汚損防止(中)が付いていたので結構高級品なのかも。靴もセットで頂いたので買い出しの際には履いていくつもり。メイド服にエプロンがついているので店のエプロンは着けない。


「リリー、おはよ〜〜今日は和食かぁ。昨日のフライも美味かったよ」

「おっ、リリーはメイドさんかぁ。いいな〜」

「可愛いメイドさんの朝ごはんとか、サイコー」

8時前には賑やかになり、皆揃う。


朝ご飯は店長リクエストの和食。

焼き魚と卵焼きに大根おろしを添えて。それと定番の豆腐とワカメとネギの味噌汁。昨日大量に作った金平とキュウリの浅漬け、明太子と海苔も生卵もある。肉が欲しい人にはホットプレートウインナーもある。夕飯で残れば唐揚げも少し出せると思ってたけど1個も残らなかった。さすが唐揚げ。大人気だ。次回はもっと量を増やそう。


「リリー、和食もおいしーよ!」

私も女子3人組とご飯を食べ始める。やっぱり定番の和食も良いよねぇ。


お酒が残ってる人がお茶漬けが食べたいと言ったので、解した鮭と海苔を入れてお茶漬けを作る。何故か皆がおかわりでお茶漬けを食べていた。

二升炊きのご飯は少し余ったので、おにぎりにしておく。


今日は店の仕事がある。倉庫から商品を運ぶ仕事だ。

あとストレージに入ってる商品も出していく。


「リリーのストレージって、どれくらい入るんだ?」

「特に容量はなくて、同じ種類は最大で9999個持てるみたいです。生きているものや固定されている建物などは入れられません」

「すげぇな…無限に近いじゃないか」

店長は感心している。ストレージは容量が多く、ものを出し入れできる亜空間倉庫だ。この感じだとストレージ持ちってあんまりいないのかな?プレイヤーには標準装備なんだけど。まぁ、この世界にプレイヤーは私しかいないかもしれないんだけど。


「ストレージオープン」

ストレージを確認してみる。昨日入れた石鹸100個詰めの箱が4箱となっていた。

「まとまって一箱扱いになるみたいなので、バラにしなければもっといけますね」

見ると、店長は驚いた顔をしていた。

「鑑定もあるのか!?」

店長が大声を上げたのでびっくりする。そんな驚くこと?

そう思っていたが、なんでもストレージだけあって鑑定がない場合、中に何が入っているかが分からないらしい。そっか。確かステータスボードは鑑定持ちにしか見えないんだっけ。

まぁ、全部出してしまえばいいから、便利なスキルには違いないけど。確かに中身が分かるのと分からないのでは、使用感は段違いかもしれない。


「じゃあ、この商品を何個出す、っていうのが可能ってことか?」

「そうですね。ストレージに入れた時点で商品名も分かりますし、数も指定して取り出せますよ」

「なんてこった…!」

店長が天を仰いだ。…喜んでるんでいいんだよね?


お店は商品がなくガランとしている。掃除も終わったようだ。陳列の場所も決まっているようで場所ごとに指示されたものを出すことにした。


「ここは冒険者エリアの野営コーナーだ」

冒険者エリアでは、野営用のテントや寝具、調理器具などから採取道具や行動食まで冒険者に必要なものが揃う。店の4分の3を占めている。

なお、武器や防具、ポーション類は置いていない。管理が大変だかららしい。そっちは武器屋や冒険者ギルドにお任せだ。


「では、テントを出してくれ」

「ストレージオープン。どれをどこに出しますか?」

テントは一人用から大人数パーティー用までいくつか種類がある。

「一番大きいのは角に。右から大きさ順に頼む」

「分かりました」

テントを出した後は折り畳みのテーブルや椅子、寝袋や毛布、防水シートなども出していく。野営用なのでコンパクトに纏まるものが多い。積んでおけば、後は従業員が並べるようだ。


次は調理器具コーナー。レネさんも持っていた携帯用コンロや鍋や薬缶を出す。サイズも色々だ。

食器は木製品など割れないものが多かった。細かいものは数を伝えながら取り出していく。


次は冒険者必携コーナーだ。初心者向けのセット販売もしている。

「石鹸100個詰めの箱が4箱と、バラで32個ですね」

「あれ?在庫より1個多いな」

「…あ!それ私の私物です!」

同じものだと勝手に合算されてしまうらしい。この石鹸は「冒険者用のよく落ちる石鹸」だ。手や体を洗ったり洗濯にも使える定番の石鹸らしい。使ってなかったけど便利なやつだったんだな。

返してもらった石鹸をストレージに入れる。

初心者お助けセットに付いていた水筒とタオルは使っていたので、合算はされなかった。食事用のお金も財布が別なので合算はされていない。


「こっちは日用品エリアだ」

この店は、冒険者エリアと日用品エリアの2つに分かれている。

ゼフの道具屋は冒険者の道具屋だけど、一般のお客様も多い。ホームセンターのように洗剤とか掃除道具とか紙製品とか色々売っているのだ。冒険者用に置いていたものを一般客が買っていて、要望もあって日用品が増えたらしい。


指示されたものを指定の場所まで運び、置いていく作業を繰り返す。ストレージで個数管理もできたので感謝された。


昼ご飯の支度があるので11時で切り上げる。

昼ご飯はカツ丼とサラダ、わかめスープだ。ご飯は予約で炊いてきたし、カツは昨日揚げてあるので簡単にできた。男性はほぼ大盛り希望で、汁だくの希望もあった。カツ丼は汁も美味しいよね。


サラダとスープの他に、朝作った鮭と明太子のおにぎりもおかわりコーナーに置いておいたらなくなっていた。食べ盛りの人がいる。


午後は店に商品を運ぶ続きと、倉庫の商品を一度全部ストレージに収納。私のストレージが鑑定付きだったことが分かり、時間に余裕ができたので倉庫も清掃をするそうだ。

店にあった商品はすべてエリアごとに置いてきたので、従業員はそれを並べている。商品が少なくなっている部分に倉庫で収納した商品を追加していった。


夕飯の準備のために早めに切り上げたけど、ゆっくり買い物をする時間はなかったので、必要なものだけ買って夕飯の準備をする。

じゃがいもを大量に茹で、玉ねぎも大量に刻む。


晩ご飯はリクエストが多かったハンバーグだ。ソースも和風、デミグラスソース、トマトチーズソースと3種類作ったら、全部食べたい人が多くて大量に焼いたハンバーグがすべてなくなった。

「リリーのごはん、美味しくて食べ過ぎちゃう」

ミレイさんがそう言うと皆が頷いている。


ハンバーグにはグリルした野菜とポテトサラダ、ミネストローネ風トマトスープをセットにした。飲む人には枝豆やサラミ、チーズなどのつまみも置いている。


デザートは部屋に戻ってからこっそり出した。牛乳屋さんで貰ったチーズケーキだ。それっぽく見えるようにヨーグルト用のブルーベリーのソースをかけて生クリームとオレンジを添える。

女子3人組はとても喜んでいた。私も美味しく頂いた。役得役得。



7日目。

ゼフの道具屋での短期間アルバイトも今日で最後だ。

朝ご飯は洋食に戻した。和食は結構時間が掛かるんだよね。

今日はハムエッグと、いつものホットプレートウインナーと、サラダ。スープは牛乳を入れてミルクスープにした。


午前中は、ストレージに入れた倉庫の商品をすべて出した。

これを並べたら従業員の仕事もだいたい終わりらしい。


昼ご飯はオーク肉の生姜焼き。焼くだけなので簡単だ。千切りキャベツをたっぷり乗せる。肉で巻くと美味しいよね。後はワカメとネギのスープと昨日作ったポテトサラダ。冷やしトマトも付ける。

おかわり用のお肉はすべてなくなっていた。生姜焼き美味しいもんね。


私のできる仕事は午前中で終わったらしいので、午後は買い出しにいって、最後の食事の準備をするつもりだ。

3日目の夜は打ち上げも兼ねているそうなので色々作ることにして、預かったお金は使い切る。


晩ご飯はアンナさんからリクエストのあった唐揚げと肉じゃがをメインに、時間もあるので色々作って居酒屋メニューにするつもりだ。ポテトを揚げたり枝豆茹でたり焼き鳥を焼いたりした。

結構たくさん作ったのに料理はほとんど残らなかった。うーん、食べ盛り。


デザートは白玉入りのフルーツポンチだ。贅沢にフルーツを入れて作った。特に女子3人組に大好評だった。


「皆、3日間ご苦労だった!皆のおかげで無事に清掃と改装が終了して、明日から営業ができる。明日からもよろしく頼む。そしてこの3日間、一番活躍していたといっても過言ではないリリーが期間終了となる」

「リリー、前へ」

店長に促されて前へ出る。

「短い間でしたが、楽しく働けました。ありがとうございました!」

「リリー、3日間美味しい食事を用意してくれてありがとう。これは皆からのお礼だ」

「えっ…」

店長が渡してきたのは携帯用のコンロだ。欲しいと思っていた。

「ありがとうございます…!」


「リリー、ごはん美味しかったよ!」

「ストレージも助かった!ありがとう!ごはんも全部美味しかった!」

「次回も絶対リリーにお願いしたい!」

皆から声が掛かる。やり遂げた感があってとても嬉しい。


【クエストクリア!】

【クエスト「おいしい料理を作ろう!」をクリアしました。報酬を獲得します。条件達成が100%だったため、追加で報酬を獲得しました】


◆クエスト「おいしい料理を作ろう!」クリア

おいしい料理を作り、食べた人に満足してもらおう。

達成条件:9回に渡り様々な種類の料理を作り、食べた人の8割から美味しいと言ってもらう。

期限:7日間(回数達成後判定 9/9)

ペナルティ:調理スキル喪失

報酬:調理スキル

追加報酬:携帯用コンロ


皆から貰った携帯用コンロは追加報酬なんだね。皆が私の料理を気に入ってくれて良かった。


【新たなスキル「調理」を獲得しました】

【調理スキル獲得により、「調理」アイコンが作成されました。取得済の「鑑定」「調薬」スキルと連動します。所持していたレシピ1件が保存されました。紙のレシピは消滅しますが、レシピは調理アイコンから確認できます】


おお?鑑定は想定内だけど、調薬とも連動するんだ?持ってたレシピってなんだっけ…あ、カレーのレシピか!


【調理は、料理や食材に関するスキルです。紙のレシピを保存し閲覧できます。料理の腕前が上がり、作成する料理は「満腹度」の減少速度が遅くなります。鑑定と連動し対象が可食かと調理方法が表示されます。また、「調薬」スキルと連動することにより、効能のある食事を提供することが可能です】


効能のある食事か〜!鑑定や調薬とも連動するみたいだし、もしかして調理スキル、とっても優秀なんじゃないかな!?


明日から店が営業となるので、早めに解散となった。泊まり込みは終わりだ。私は片付けがあるので残る。

皆がいなくなった食堂は少し寂しかった。


「今日は泊まっていってもいいぞ。明日の朝ご飯をご馳走してくれれば」

店長が声を掛けてくれる。

「ありがとうございます。是非!」

明日は店長の好きな和食にしよう。


ちなみにスライム式のゴミ箱を開けると、スライムが分裂していた。…おおう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ