はじめまして、異世界人です。ー16
ゆいさんが寝込んでしまい、ユエリスさんが医務室から出て行って、アルベルトさんとダルフさんが医務室の奥に行くって言ってるし、私は手持ち無沙汰になった。
ヘルガさん達を手伝うには知らない事が多そうだし、何してたらイイんだろう。
聞くしかないか。
「あの、私に出来る事何かないですか、」
「ん?ああ、うーん………ないねぇ…」
「………、」
そこを何とかひねり出して欲しいんだけど!
ダメか。
小柄な看護師の女の人がヘルガさんの近くにゆっくりと歩いてきた。
色白で黒い巻き毛に水色の瞳が印象的で、優雅な動きがまた色っぽかった。
上品に右手を口元にあてる仕草がまたセクシービーム放ってる。
「あの、ヘルガ様、今のうちにお風呂に入って貰ったらどうでしょうか。今は光魔法で調整してますが、川の中にどっぷり浸かってからそのままですし、」
「ああ、確かに!風呂に入れてやれって言ってたのに、結局そのままだったね!すっかり忘れてたよ、オデット。
ーーーてことでアケ、風呂に入っといで」
「え、お風呂あるんですか、」
「あるよ。騎士団の浴場だけど、今ならそんなに人もいないし、もちろん男女分かれてるし、最近改装して、一応貸し切りの個室も何個か用意してる。備え付けのアメニティも充実させたからキレイだと思うよ、」
「え、ウソ、やった!行く!」
ダルフさんがちょっと得意げだ。
城主って言ってたから、きっとお城の管理にも詳しいんだろうな。
そういえば外すタイミングなくて、ウィッグつけっぱなしだった。
カラコンも外したいし、メイクもちゃんと落としたい。
中世な雰囲気だからどのくらいの設備かわかんないけど、お湯に浸かれるだけでも!
「こいつらは一、二時間くらい休憩させるつもりだから、ゆっくりしといで」
「ハイ!」
「ヘルガ様、私案内します!」
「ジュディス。…そうだね、じゃあ大浴場と使い方を案内してやってくれるかい。一緒に入ってきてもいい、」
「わかりました」
もう一人の看護師が案内を立候補していた。
こっちは背も高くて大柄で、焦げ茶色の髪色に緑っぽいグレーの瞳をしていた。
顔の彫りがめっちゃ深い。
眉毛を下げてにこにこ笑っている。
「あ!そうだ。私のバッグってありますか、」
「ああ、あんたが寝てたベッドの床頭台に置いてあるよ、」
「ありがとうございます!」
急いで床頭台に行くと、最初と変わらず隣のベッドでリトが眠っている。
少しは顔色良くなったかな?
唇の血色は戻ってきてる。
「リト、先にお風呂入ってくるね、」
バッグを手に取って、ジュディスの元に戻った。
ちょっと湿ってるけど、何かまだ使えるものがあるかも知れないし、中身広げるなら広い所の方がイイよね。
眼鏡とコンタクトの洗浄液とケースくらいは無事だと思う。
「お待たせしました!」
「………アケさん、もしかして、カラコンしてますか?」
「え?うん。何で?」
「じゃあ、今外してもイイですか?こっちの世界はコンタクトレンズがないので、多分、お風呂場で外したら大騒ぎになると思います、」
「そうなの?わかった!」
バッグを開けてケースを取り出すと、中を確認する。
水滴一つない。
「あれ?」
「洗って乾かしておきました。洗浄液は未開封だったから多分、使えると思います」
バッグを落としそうになった所をジュディスが持ってくれたから、洗浄液を取って包装のビニールを破る。ケースに液を入れてから、そのまま眼の中に指を入れてカラコンを外すと、アルベルトさん達が口々に悲鳴をあげていた。
「げぇ!!!目玉の皮出てきたぁ!!!」
「気持ち悪いね!何だいそれは!眼の色まで変わってるじゃないか!」
「なかなか……、うん…………、」
「まあ…刺激的ですねぇ……、」
「え?コンタクトですよ、」
白いケースに青い眼の光彩が浮いた。
レンズを左右で片方ずつしまっていく。
バッグに戻すと同時に眼鏡を取り出して着けた。
コンタクトよりは見にくいけど、まあ、仕方ないか。
ま、元々眼鏡もコンタクトも要らないっちゃ要らない程度の視力だけど、どっちもファッションだもんね!
「アケさん、やっぱり元の眼は焦げ茶色だったんですね!」
「ちょっと待った!あんたら、何の話してんだい!!?」
「あ、ヘルガ様。やっぱり、彼女達は私のいた世界と同じ世界から来てるみたいです。国は違いますけど、」
「いやいや、そうじゃなくて、」
「あ、コンタクトレンズですね!私達の世界は科学技術が物凄く発達してて、視力矯正するのに眼鏡の他にも、コンタクトレンズというものがあるんですよ。薄いガラスみたいなもので、眼球に直接被せることで、眼鏡よりもクリアに見えて、眼鏡の煩わしさがないので人気です」
「そうそう、瞳孔の周りの色とか大きさ変えたりしてて、オシャレアイテムなんです!私は軽く矯正入ってるけど、瞳がキレイに見えるから、目が悪くなくても着けてる子多いよ!
ま、調子悪い時とか寝る時は着けないから、眼鏡も大事かなぁ。ゆいさんも普段はコンタクトだし、」
「そうなんですね。私の時はまだそこまでの気軽さはなかったです。コスプレイヤーがつけたりはしてましたが、」
「………矯正なしの使い捨ても持ってますけど、試します……?」
「え、たまには楽しそうですね!皆さんの眼が変わるのも見てみたいです、」
「……………いや……………、イイ……、」
何か、ジュディス以外がメチャクチャ引いてるんだけど……?
あ、そっか。
これがコンタクトが初めて世に出てきた時の、人々の反応なのかな?
レンズごしだけど、眼球に指ぶちこむみたいに見えるもんね。
カラコンだから眼の色変わるし。
目玉の皮って言ってたし。
確かに、皮一枚むけたみたいに見えるのかも。
ってか、流しちゃったけど、ジュディスさん、私と同じ世界って言ってた?
「あの、ジュディスさんも異世界人なんですか?」
「え、あ、はい。三年前にこっちにやって来たアメリカ人です」
「えええ!!?」
「ニューヨークで看護師をしてました。急患多くてメチャクチャ忙しかった夜勤明けだったんですけど、帰りに病院でふらついて、気付いたらこっちの世界でした。
ヘルガ様とオデットさんには本当にお世話になって、こっちでも私の知識が活かせたので、ここで看護師をしてます」
「アメリカ人って!やっば!私英語わかんないのに、言葉通じちゃってる。
凄いね、異世界!」
瞬間的に無理してテンション上げてる自分がいた。
こういう時でも明るく振る舞えるのは、販売員としてしみついた癖なんだろうな。
この人はちゃんとこの世界に順応してる。
ちゃんと仕事して生活できてるって言われたら、急に怖くなった。
私はどうだろう?
何か、リトが死ぬかもとか、ゆいさんが死ぬかもとか、真面目な雰囲気であまりにも気軽に死ぬ死ぬ言ってたのも、凄く嫌だった。
リトが無事に回復したら、それからどうしたらイイのかわかんないことも怖い。
この世界で、私は何が出来るのか。
リトは備え付けで特殊能力持ってたし、魔力?が爆上がりしてチートになるから、きっと魔法使いで雇って貰える。
ゆいさんもあの口の上手さと頭の良さだもん、きっとすぐに馴染んでお仕事も見つかるよね。
でも、私には何にもない。
ただのアパレル販売員だし、勉強苦手だし、もちろんジュディスさんみたいに専門職でもない。
大体騎士団って、軍じゃん。
自衛隊だって入ろうなんて思ったこともないのに、知らん世界の知らん国の兵士にでもなる?
そんなの絶対に嫌。
これからどうしたらイイのか。
私、大丈夫かな。
「あんたら、気が合いそうだから、一緒に風呂に入っといで。そこでゆっくり話すといい。戻ってきたら、ジュディス考案のマカロンをお茶と用意しとくよ、」
「マカロン!!?やったー!こっちでも食べられるの!?私頑張れる気がするー!」
嘘だけど。
マカロンごときで頑張れるか。
いやこれはこれで嬉しいんだけど。
燃料足りねんだよ。
怖い。
更新進まずで申し訳ないです…m(_ _)m
元々片付けが苦手なくせにストック魔なんで、なかなか片付かないんですよ…(´Д`|||)
これを機にメチャクチャ捨ててるんですけどね、いやホント、引っ越しは何回やっても難しいですね…(^_^;)
おまけに、腰痛あるのに、更に二日前、スーパーで買い物してたら左の膝がパキッて鳴って、数分間痛くて動けなくなりました…(T^T)
普通に歩いてただけなのに。。
ようやく戻ってきた感じなんで、多分、あらぬ所の節が抜けただけかも知れないですね。
内階段で重いもの運ばなきゃなんないのに、膝腰死亡って…(T^T)
冷蔵庫、テレビ、三段ボックスに詰まったCD&DVDとかのディスク系がドキドキです…(^_^;)
まずその前に、あまり大きくない段ボールに荷物を詰めてって、細かく運べる状態にしなきゃなんですけどね…( ̄▽ ̄;)
執筆共に頑張ります~。。




