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レンタカー

作者: 尾手メシ

 つい先日、レンタカーを利用する機会があった。

 普段は軽トラックや軽自動車を運転している。田舎住まいなので、車は一人一台。公共交通機関が発達していない田舎では、車は自転車と同じような感覚、生活必需品だ。

 さて、そんな私であるが、レンタカーで最新の乗用車を運転してみて、なかなか衝撃的だった。まず、エンジンの始動がボタン式。サイドブレーキもボタン式。その他にも、何に使うのか良く分からないボタンが大量に運転席に配置されている。うっかり押してしまわないか、ビクビクして運転していた。

 私が普段運転しているのは軽トラックだ。鍵は電子キーではなく物理キー、つまり鍵穴に鍵を刺して開閉している。エンジンの始動も、クラッチペダルとブレーキペダルを踏んでキーを捻って行っている。軽自動車も、電子キーではあるものの、ブレーキペダルを踏んでキー差込口を捻って行うタイプだ。今回借りた自動車のようにボタン式でのエンジンスタートは楽な反面、何となく頼りなく感じる。

 サイドブレーキも、普段乗っている車はバーを引き上げて操作している。それがボタン式だと、本当にサイドブレーキが掛かっているのか不安になる。坂道発進は大丈夫なのか。いや、車の性能が良いので坂道で後ろに下ることはないだろうけれども。

 他のボタンはどうしたか?怖くて触っていない。用途不明のまま終わってしまった。


 個人的に衝撃的だった最新の車事情だが、それ以上に衝撃的だったことがあった。今回利用したレンタカー会社の看板である。看板には会社名が書いてあった。英語でカッコよく書いてあったのだが、


〇〇 Rent A Car


と書いてある。

 私の常識がひっくり返った瞬間である。私は今まで、「レンタカー」を一つの単語として捉えてきた。特に深く考えることもなく、そういうものだと思っていた。しかし実際は、「レンタカー」は一単語ではなく、「rent a car」である。そう、単語ではなく文なのである。一文であるものを、私はさも一単語であるように今まで言っていたのである。まさか、レンタカー会社の看板に自分の無知を突きつけられるとは思いも寄らなかった。

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