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グリード・カタルシス  作者: 暗殺長
現実世界編
2/3

ユートはエリート・・・?

 『オールジャンル、ゲーム世界一決定戦』とは。


 その名の通り、あらゆるジャンルのゲームの世界一を決める大会であり、ジャンルごとにチャンピオンが決められる。そして全てのジャンルのゲームの総合点上位8名が、事前に決められたゲームで戦い、そのゲームでの勝者がその大会のグランドチャンピオンとなる。


 ユートと呼ばれた男は五年連続、全てのジャンルにおいてチャンピオンになった上で、グランドチャンピオンとなっている。つまり一度も負けたことがない、正真正銘世界一、最強のゲーマーなのである。


 そして『オールジャンル、ゲーム世界一決定戦』から一週間が経って―――

最強のゲーマー、ユートこと、日高夕人(ひだかゆうと)は都内にある私立秀院学園の高校二年生。秀院学園は都内では有名な進学校で、毎年東大合格者が出る程の名門である。


 そんなエリート達が通う学校の屋上に日高の姿はあった。


 で、今は数学の授業中である。

 つまり日高は現在進行形で授業をサボっていた。


 エリート校に通う生徒とはあるまじき行為、というかエリート校でなくとも普通の生徒なら授業をサボったりしないだろう。

 しかし日高が教室にいないことを気にする生徒は誰一人いない。どころか一番気にするべき教師でさえ日高が教室にいないことを指摘しない。まるで日高の席は元々空席だと言わんばかりに、日高のサボりは日常化しているのだ。


 もちろん本来なら即指導されて授業に引っ張り出されるのだが、日高の成績は学年でもトップクラスで良い。それに全ての授業をサボっているというわけではなく、テストの点数に合わせて出席日数を調整し、ギリギリ留年しない評価点をキープしているのだ。


 実力主義のエリート校だからこそ、最低限の結果を出している以上強くは言えないし、評価を意図的に落とすこともできない。日高はそれを見抜いた上で、悠々自適に学生生活を謳歌していた。


 秀院学園始まって以来の問題児―――最強のゲーマー、ユートの正体は、優秀だが授業が嫌いな普通の高校生なのであった。


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