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第26羽   鳥、は将来に期待する

 


 お仕置き内容を告げられた後、俺が放置してきた魔石を回収しようということになり、森の中を進んでいる俺達。

 結局、【従魔契約】による感知効果の名称は帰ってからゆっくり決めようということになった。魔物が蔓延る場所で考えるようなものではないってことだ。



「……ピ?」(……ん?)

「どうしたの?」

「何か異変ですか?」


 ……魔石の反応が二つとも無くなっている。

 アーリィに揺さぶられたりしている内に魔石のことが頭から離れてしまっていた様だ。知らない間に魔力反応が感じられなくなっている。

 放置場所はこの方角で間違いはない。


 これは……魔力、というか邪気が流れ切ったので消失してしまったか? ……いや、まだそれほどの時間は経過していないはず。

 とすると……別動のゴキさんの可能性があるな。

 二人にも知らせて意見を貰おう。


「魔石反応、消えてる」

「え、それってもしかして……」

「……ビートルゴブリンはその名の通り繁殖力が強く、一匹いれば五十匹はいます。恐らくは別の個体が持ち去ったのでしょう」


 やはりか。っていうかそれだともう完全にゴキブリじゃねえか。

 しかもその名の通りってことは『ゴブリン=繁殖力が強い』って意味ですか? いやまあ、確かにあいつらは一体発見したならば二十体はいたけども。

 もうビートルっていうかゴキブリゴブリンだな。略してゴキリン。

 ……いやダメだ、途端にファンシー生物になってしまう。語尾に♪とか付いてても不思議じゃなくなってしまう。

 もうゴキでいいや。


 しかしそうなると不味い。

 ゴキブリと言えばいろいろな意味で女子からの黄色い声を贈られる候補では常に最上位に君臨する存在だ。ある意味トップアイドルである。

 しかも今回、彼奴は50cm大で、しかも五十匹は居るという。

 そして我がパーティの三分の二は女子である。

 

 阿鼻叫喚を想像することなど、非常に容易いのでありま――


「やった! 魔石を大量獲得するチャンスだよ!」


 ――……ぬ?


「あの時間で魔石が持って行かれたということは、付近に溜まり場が存在するはずです。殲滅してしまいましょう、私も《袋》を持っていますので全部回収することは可能です」


 ……え? 何ですかその気合の入った顔は? 寧ろ乗り気ですか? 自分から出会いを求めるタイプですか?


「並みの解放者であれば三人で挑んで良い相手ではありませんが、こちらには殲滅に優れた炎熱魔法使いが二人もいます。それにビートルゴブリンは炎に弱いので十分に勝算はありますね」

「よし、探しに行こうっ」


 ……俺、ゴキブリ嫌いなんですけど……。



 ~~



 溜まり場とやらを探す事に決定した後、俺が【魔力感知】を全力展開して徘徊。

 そしたら直ぐに大量の魔力反応を感知したのでそれを二人に伝達。

 結果、意気揚々とここまで連行されました。


「……あれだね」

「しかし、想定よりも多いですね、あれだと百匹近く居るように思えます」

「ピ……ピヨッ」(キ……キモッ)


 ……成程、確かに『溜まり場』だ。

 眼下にはちょっとした広場があり、その中央部に直径10m程の黒い円がある。そしてその円表面は鈍く黒光りしており、蠢きまくっている。

 あれ全部ゴキか。もはや黒い池みたいになってるじゃねえかよ……。


「ふふっ、一杯いるねっ」


 嬉しそうですねご主人様。

 大量のゴキブリを見てそんなに喜ぶ女の子は随分と珍しいですよ。

 しかしそんな希少性は必要としていませんので今すぐ捨てて頂きたい。


 さて、俺達は広場の端、崖の様な段差の上に位置し、木に隠れてそれを見下ろしている。

 と言っても、俺達から黒池の外周までの距離は大体20mってところ。つまり、光球の明りにより既に相手には気付かれている可能性が高いので隠れる意味はあるのかどうか。まあ、襲ってこないので気付いていないのだろう……視覚が弱いのかね。

 段差の高さは凡そ5mといったところ。見下ろすにはいいが、飛び降りるには【身体強化】を使用しなければ足首を挫きそうだ、アーリィが。


 さて、この状況でどうするのか。

 ここは広場なので爆炎も広範囲魔法も全力でない限り使用に問題は無い。

 それに俺は飛べるので、奴らの上空に移動してから爆撃鳥と化せば【紅炎】だけでも一瞬で殲滅可能である。

 だがしかし、鳥さんは先程に叱られたばかり。

 ここでまた勝手な行動を取ったりしたらどんなお仕置きが追加されるか分からないので、ご主人様の意見に従う気であります。

 それに、俺が一人で戦闘しているだけではアーリィの成長に繋がらないからな。


 そのアーリィが、確認するようにしてゴキブリについての知識を口にした。


「確かビートルゴブリンは固有スキルの【害虫の知らせ】により回避能力が非常に高いはずだから、避けられない様に広範囲魔法でズドン。……て訳にはいかないよね」


 あいつら何て物を固有してやがる。スキル自体が害虫って認めてるじゃねえか。

 ってそういえばまだ奴等のステータス見てなかったな。どれどれ……

 ……うん、固有スキル以外に目立った所はなし。つまり只の害虫ってことだ。


 俺がゴキの真理ステータスを確認している間も、エリスさんとアーリィは意見を交換している。


「数匹ならばそれでも問題はないと思いますが、あの数ですと討ち漏らしが出るのは確実でしょう」

「うん、流石にあの数を一撃でってのは難しいね。見えている表面部分だけなら大丈夫だけど、あの下には八十匹は居そうだし」


 池の水を特大ゴキブリに変化させたみたいな状況だからな、互いが互いの身体を盾としているようなものだ。あれでは底まで爆炎は届かないだろう。


「……一撃での殲滅が厳しいのであれば何度でも撃ち込む他ありませんね」

「そうだね。……ノインに囲って貰おうか? 逃がさない様にしてから魔法を撃ち込みまくればいけるかも」

「ノインさんの[火炎円壁]ですか、確かにあれで囲めば討ち漏らした個体に散開されたり、反撃される恐れは低くなりますね」

「ノイン、しばらく囲める?」


 しばらくも何も[紅蓮円壁]の消費量よりも【超回復】による回復量の方が多いので幾らでもいけます。


「ピィ」(うぃ)

「よし、それじゃこれで決定だね」

「以前の馬鹿みたいな壁高ではなく、今回は1m~2m程でお願いします」

「……ピィ」(……はい)


 この前は馬鹿みたいな壁を出現させてしまい、申し訳ありませんでした。

 なので、そんな責めるような目付きは止めて下さい。美人さんだと迫力が凄いんです。

 


 ……さて、気を取り直して仕事を開始しよう。


 俺は木に隠れ、その根元から奴等を窺っている。

 このままゴキ池の上空まで飛んで行ってから魔法を発動させてもいいのだが、接近したことを感知され逃げられても困る。だからと言ってこの距離だと壁高の調節に少し不安が残る。

 だが大丈夫、俺は【天空】の効果で空中にいる間の行動に極大の強化補正が掛かるのだ。


 よって、この様に飛び上がり、滞空状態になってしまえば……


「ピヨピヨ、ピヨ」(ぴよぴよ、[紅蓮円壁])


 ……よし、加減はバッチリだ。

 黒い池を取り囲む様にして真紅の壁が綺麗に整列している。


 幹から顔だけを覗かせた二人がその光景を見て、目を丸くした。


「……ノインは、やっぱり凄いね……」

「……この距離から発現させますか……しかもこの精度」


 ん? 精度は分かるが、この距離からの発現も普通は難しいのか?


 っと、ゴキが行動を開始した。

 二人も気付いたようだ。


「あ、早く殲滅しなきゃ。……それじゃ私が炎熱魔法を撃ち込むから、エリスは剣を構えて迎撃を重視してて。飛び出して来る個体がいるかも知れないからね」

「承知しました」


 ふむ、エリスさんは【光魔法】を所持しているが、アーリィ程の魔力量は無いからな。アーリィの負傷に備えて回復魔法分の魔力を温存させておくという意味もあるのだろう。ただ、剣で奴等を捉えられるかと言うと少し不安が残るが……まあ妥当な判断と言えるか。


「じゃあ行くよ。『――――――――――』[烈火炎剣]!」


 アーリィの言葉と共に宙に現れた灼熱の長剣。

 それは一瞬の滞空を経て広場の中心へと推進。紅蓮の上部を通り、蠢く黒の中心部へとその矛先を突き立てたその瞬間、轟と広がり赤炎の絨毯を形成した。


「お見事ですアーリィ様。今ので二十体は仕留めたかと」

「うん、じゃあ次行くよ! 『――――」


 続けて詠唱に入ったアーリィ。

 今アーリィが使用したのは、炎剣を突き刺した場所を中心として炎の絨毯を円形に発生させるという広範囲魔法だ。爆発による一撃よりも、焼却や持続ダメージを与えることを優先する場合に使う魔法である。


 今の一撃で表面にいたゴキブリは焼け死んだ。そして残った奴等は炎で蓋をされる形になる。

 中々良い魔法の選択だよアーリィ。


 ……おうおう、害虫共がもがき苦しんでおるわ。

 何匹かは蓋を突破したが……紅蓮の壁に突っ込み焼失。

 うん、完璧だ。

 で、そこに……


「――』[炎槍]! 『――――――』[炎球]! 『――――――』[炎球]!」


 次々と炎熱魔法を撃ち込んでいく口角の上がったアーリィさん。

 広場は真っ赤に燃え上がり、盛大な燃焼音と爆発音が響き渡っている。


 ……ところで、何で笑っているんですか? 下からの赤い炎光に照らされたその表情、めっちゃ怖いんですけど? 何か鳥肌が立つんですけど?

 ……あ、俺はいつも鳥肌だったな。


「――』[炎槍]! 『――――――――――――』[爆破]! ……あはっ」

「お見事ですアーリィ様。その表情、ディーナ様を彷彿とさせます」


 そんな情報聞きたくなかった。っていうか最後、笑い声が漏れていませんでしたか?

 ……姉妹揃っての病気だと思っておこう。



 ――む、この反応はデカイな。ゴキの数倍はある。

 あの黒池の最下部、何かいるぞ。


 うーん……この反応……。

 これは、アーリィにはまだキツイかな。


 っと、動き出した。

 気分上々なのか、アーリィはまだ気付いていない。


 ……仕方ないな。


「よし、このまま殲滅して――」


 アーリィの発言と同時、紅蓮を突き破った巨大な黒が此方へと高速で突進。

 その速度を保ったまま段差を飛び越えようと跳躍し――


「えっ?!」

「お下がりくださ――」


 ――轟音。


「きゃあぁっ!」

「なぁっ!?」


 跳躍により宙へとその身を躍らせた大黒虫はしかし、次の瞬間には紅蓮の一撃により爆炎に飲み込まれ、その存在を焼失させた。

 

 ……よし。

 例の如く砂煙が酷いので【烈風】さんでビュオオオっと扇ぎまして、ほい終了。


 うーん……ちょっと強過ぎたかな? 魔石以外何も残っていない。

 まあいいか。今の奴で最後だったみたいだし、どの道アーリィさんが焼き尽くした奴等からは魔石しか回収できないだろうしな。


 ゴキが距離を詰めて来たことにより比較的近い場所で爆炎が発生したことで驚いたのか、地面へと片膝を付いて座り込んでいる二人。


「……い、今のって……」

「……[爆炎槍]」


 はい、特大級のゴキブリが向かって来たので特大級の[轟炎槍]で迎撃しました。


 …………あ、しまった詠唱忘れてた! ……き、気付いてないよな?


 アーリィは何処か惚けた表情で座り込んでいる。

 エリスさんはもう何か諦めた様な苦笑を浮かべ、頭を左右に振って呆れている。


「……最初に、私を助けてくれた時の、魔法……」

「……成程、今のならばグラン・ベアーといえど、何の抵抗もできないですね。3m以上はあったビートルゴブリンを一撃で灰燼と化すのですから……」


 あ、そう言えば熊公の時もこれ使ったんだったな。

 ……よし、[轟炎槍]のインパクトのおかげで詠唱の有無にまで気が回っていない様子だ。


「また、助けられちゃったね。……ありがとう、ノイン」

「ピィ」(うぃ)


 従魔だからな、主を守るのは当然だ。





 ~~





「……おかしいですね? 余り苦しんでいない様な気がします」

「……ピヨチ?」(……苦しいですよ?)


 ある意味な。


「まだ足りないのでしょうか……? ではもっとムギューっと」

「ピギュ……ピヨチ?」(うぐっ……苦しいですよ?)


 ある意味な。


「……どういうことでしょうか? 苦しいというよりも、寧ろ気持ち良さそうに見えます」

「ピヨピヨチ?」(そんなことはないですよ?)


 とても苦しいですよ?

 ……ある意味な。



 と、そこで部屋の扉が開き、ご主人様が帰ってきた。


「ただいまー、湯浴みは終わったよ。……どう、ノインの様子は?」


 湯上りだからか、肌がホカホカと上気していて何とも愛らしい。

 それに薄い桃色をしたワンピースタイプの寝間着が更に可愛らしさを増幅させている気がする。


 そんなアーリィの問い掛けに返答するエリスさん。その表情は困惑している。


「それなんですが、何故か以前の反応と違いまして……」


 それはですね……今は金属の胸部装甲板がありませんので。薄い部屋着ですので。そしてエリスさんは美人さんですので。しかも素晴らしいプロポーションですので。例えるなら”D”ynamiteなので。抜群に柔らかかったので。更に仄かな汗の匂いが鼻腔をくすぐるので。それに汗以外にも薄っすらと青りんごの様な甘酸っぱい香りがするので。おまけに戸惑いの表情が可愛くて仕方ないので。


 ……天国でした。それを黙っているのが心苦しい程に。


「そうなの? どうしたんだろう……? でも私が朝までお仕置きするし、まだまだこれからだから大丈夫だよ」

「……何か納得がいきませんが……仕方ありませんね、後はアーリィ様にお任せします。…………またの機会に抱っこさせて貰いますので」


 最後は俺に向けて発言したエリスさん。

 その時はできるだけ装甲板を外して下さい、お願いします。


「うん、モフモフは皆で分け合わないとだね」

「ありがとうございます。……ところで感知の名称はどうなりましたか? 何か思い付いたと仰っていましたが」


 そういえば湯浴みへと向かう前に「……うん、これで決まりっ」とか言ってたな。

 ……またとんでもネームじゃないでしょうね?


「えっへっへ~、今度のは自信作だよ。……聞きたい?」


 焦らしますね。でもそのちょっとアホっぽいドヤ顔も可愛いので許します。


「仰ってみて下さい」


 未だ俺を抱きかかえているエリスさん。

 今の言葉からは少しの好奇心が感じられた。怖いもの見たさってやつかね? ……ちょっと違うか。


 両手を腰に、仁王立ちとなったアーリィ。

 さて、ご主人様。期待に応えてくれよ。


「感知能力の名称は……――『運命の絆』ですっ!」


 ……へえ。


「……その心は?」

「今日の[爆炎槍]を見て、ノインと出会った時のことを思い出したの。あの時に思った感情、浮かんできた言葉、それは『運命』だった。だから『運命の絆』だよ」


 ……俺もアーリィの話を、夢を聴いた時に運命だと思ったよ。

 なら、この名前はぴったりだな。

 やるときはやるじゃないか。モフモフ感知とか言っていた人物とは思えないぞ。


「素敵だと思います、アーリィ様」

「ピィ」(うぃ)

「えへへ~、ありがとうっ」


 手を後頭部にやり、照れて喜んでいる我が主様。


 この後、アーリィを褒めちぎってクネクネさせたり、雑談をしたりしていると就寝時間となった。


「それでは本日はこれで失礼します。何かあればお呼び下さい」

「うん、ありがとうエリス。お休みなさい」

「お休みなさいませ、アーリィ様」


 俺をアーリィに手渡して部屋を出て行ったエリスさん。

 何気に今まで俺を放さなかったですね。大歓迎でしたが。


 従魔とご主人様の二人きりとなった部屋。


 俺を両手で鷲掴みにしたアーリィが、ふふふと笑った。


「さて、それじゃお仕置きの時間だよ、ノイン」


 確か『朝まで抱き枕の刑』だったな。


 ふむ、ご主人様は14歳。

 装甲は………………うん、”A”hlyアーリィだな。アーリィ以外の何物でもない。

 ……将来に期待だ。


 しかし、そもそもご主人様の魅力はそこではないので気にしない。


 不思議な思考回路。不思議な体臭。艶やかな黒髪。俺の好きな空色をした瞳。ぷにぷにしたほっぺた。愛らしい笑顔。多分、純真無垢であるその性格。

 などなど、他にも色々あるが、それら全てが我が主の魅力なのである。


 うん、……という訳で、まあつまり何が言いたいかというとですね……


 ――ドンと来い! 寧ろご褒美である!


 っといかんいかん、落ち着くんだ俺。これでは只の変態だぞ。

 敬愛するご主人様とのスキンシップだと認識するんだ。そうすれば純粋な鳥さんである。

 うん、完璧だ。


 だが、そんな俺の内心を嘲笑うかのように不敵な笑みを浮かべるアーリィ。


「覚悟しなさいノイン、今夜は寝かさないからね」


 ご主人様、その言葉は軽々しく使用しない方が良いと思われます。未来の旦那様に言ってあげてください。

 あと俺は眠る必要がないのですよ。というか眠ってたまるかってんです。












 痛い! 死ぬ! 止めて噛まないでっ!


「ん~……ふふっ、ノイン~」


 ぐうううっ! お、重いッ! 止めて! 潰れるっ!


「にゃむにゃむ……ふわふわ……」


 いや、止めて! 涎で羽毛がビチャビチャですっ!


「むふふ……もにゅ……もにゅ……」


 ぐえええっ! そ、そこは喉です! 甘噛みしないでっ!


「ぬふぅ~……むんっ」


 がああぁッ!!


 生命力: 71/94(18+76)


 ……お、女の子が……頭突きはあきませんって……。






 ……な、何だこれ?! 本気でお仕置きじゃないかっ!

 寝相がアグレッシブモードだよ! 寝てても天真爛漫だよッ!


 さてはご主人様めっ! 自分の寝相がこうである事を知っていたな!?


 そこでふと、あの言葉が脳裏に浮かんできた。



 ――今夜は寝かさないからね。



 有言実行にも程がありますっ!







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