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短い話

1000年前

作者: でもん

 その場所は1000年前はただの名もなき森だった。

 もしくは、ハゲ山だったかもしれない。

 沼地だった可能性もある。


 とりあえず、その場所は前人未踏の地であり、ただの場所でしかなかった。


 前人未踏の地は、いつか人が到達する。

 1000年前より少し後、人はその場所に到着した。


 森を切り開き、山を慣らし、沼地を埋めた。

 人が住み着き、場所に名前を与え、人が増え、建物が伸びていった……


 さて、1000年前から定点で観測できるカメラがあったとしよう。

 アナログでもデジタルでも良い。

 静止画だろうが、動画だろうが1000年というスケールの前ではどうでも良い。

 できればカラーが良いが、多少は妥協しよう。


 定点で観測した情報を一つの動画としてまとて早送りをしてみるのだ。

 最初は森でしかない場所が、更地になり、開墾され、建物が立ち、上へ上へと伸び上がっていく。


 そして現在の都会の姿だ。


 このまま早送りを続けよう。

 建物は伸び上がるだろうか。

 空高く空高く、やがて天まで届くかのように……


 あ、壊れた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


……東京湾で発見された太古の人工物と思われる謎の物体の形状が、あまりにもUSBのコネクタに似ていたため、研究者がパソコンに差して中身を確認した所、そこには驚くべきことに動画が保存されていて……

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